首をひねる
270 の例文
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城方も時々兵を出して挑戦して来はするが、さほどあせる風も見えない。と、秀吉が首をひねったのは、もう秋もかなりに深くなった頃であった。竹中半兵衛を呼んで、どう思うかとたずねた。
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たぶんかれらは、なぜ最長老がふたつめのコンピューターを、それも大容量のものを、自分の船に取りつけたがるのか不思議に思っていることでしょう。わたしは、この仕事を担当した技師が首をひねったことを知っています。わたしははっきりとかれに警告しました。
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いったいなんのことだろうと首をひねっていると、ゆき江が帰ってきた。
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しょっちゅう顔を上げて、アジサイの花瓶を眺め、ワゴンに目をやり、ピーターはほんとにあれに座って、午後のお茶の食器といっしょにどこかへ行ったのかな、と考えてしまうのです。それから、いったいどうやって戻ってきたんだろう、と首をひねります。おまけにワゴンを見るたびに、ピーターに優しくするという決意をまったく実行に移せなかったことが、気になってきました。
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「一日はそれと同じ長さのなにとも同じ長さなのだよ」そして彼はいつ終わるともしれない眼鏡拭きにふたたびとりかかった。子供たちはゆっくりと、首をひねりながら彼の回答を伝えに戻ってきた。
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母の、あの冷たい手が置かれた気がして、弾かれるように首をひねった。バランスを失った視界が地面をとらえ、グラリと揺れた。
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男は首をひねってから、頭に付けたヘッドセットに向かって呼びかけた。
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この事実を初めて発見した時にはさすがの私も首をひねらせられた。往来のマン中に突立ったまま暫くの間、茫然と、その煙突の絶頂の避雷針を見上げていた。
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「ありがとう、お兄ちゃん」 少年は広げたエイの手の平の上に、小さな鉄の塊をのせて走り去った。後に残されたエイは、手の中の物をしげしげと眺めてから首をひねった。
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ミスタ・マーカント、あなたに報告を送ってきたときのかれはIVsの意志によって操作されていたのです。その本体はあなたに首をひねらせたずっと北の建物に保存されていた。
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しかし、この女性の場合は、通常のマイナス分を差し引いても、まずなかなかの容貌と思われた。本当に半年以内の写真だろうか、とちょっと首をひねるほど若く見える。ボーイッシュに髪を切って化粧っ気もほとんどないせいかもしれない。
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考えてもわからないので、あなたは首を振るか、首をひねるかしました。相手は、あなたが道を知らないらしいことをわかって、「どうも」と言って去って行きました。
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見上げると、ハンガ二階にはそれらしき人影はない。おかしいな、と首をひねって作業に戻ろうとすると、再び視線を感じた。人影はなく、そこには二番機の頭部があるだけだった。
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近くにいるインデックスは訳が分からなそうな顔で首をひねっている。御坂美琴と御坂妹の関係を見れば分かる通り、能力は単純なDNA情報だけで決定するものではないらしい。
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変らないところに、長い慰謝がある。しかるに原口さんが突然首をひねって、女にどうかしましたかと聞いた。その時三四郎は、少し恐ろしくなったくらいである。
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確かに若いことは若いのだが、少女は納得しかねる顔で首をひねっていた。
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もし税務署がみつけたら、これは何だろうと首をひねることになります。現金のまま銀行の貸金庫に放り込んでおきなさい。
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そのころ三吉と大辻とは、理科大学の新築場に立って首をひねっていた。月島海岸から十台のトラック隊を追跡して行った二人は、思いがけなくも、本郷の理科大学の中へ着いたので驚いたわけだった。
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常識的には意外な組み合わせといったが、ただでたらめに出逢わせるのではなく、ひょっとしたらそんなことがあったかも知れん、と一応の可能性のある組み合わせが望ましいことはいうまでもない。そのとき、何度か首をひねったのは、登場人物同士の会話の調子であった。問答の内容もさることながら、日本語は両者の社会的地位、親疎、年齢によって調子が変わる。
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材木が運びこまれると、ディヴィッドはそれを板材や小片に切らせ、自ら監督して、マスト、帆、それに舳と艫には防水区画のある大型カヌーを建造した。民衆は、この奇妙な代物がなんのために作られるのかと首をひねった。
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不良少女となって暴れているさまを多少、心配してはいたのだろうが、それよりも万葉が不思議がっていたのが、じつのところ、毛毬の男の趣味であった。このころから万葉はずっと、首をひねってはつぶやいていたという。「あの子の悪食も、ほんと、直らんねぇ」 生まれつき美しく生まれた女の、ある種の負の宿命であったのか。
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なんというか、どこかの国のエロゲーみたいなベタベタの設定で、なぜこれがメフィスト賞?と首をひねりつつページをめくってたんだけど、まさかこう来るとはなあ。
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しかし、道を歩きながらしきりと首をひねりつづけたのは伝六です。あちらへこちらへと、道を踏み違えるほどひねりつづけましたものでしたから、名人が笑いわらいいいました。
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調査局員たちはこの奇妙なテープを前にしてただ首をひねるばかりだった。
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この <うさぎの穴> と同様、栃木のネットワークの中心なのだ。「男が二人襲われてるのも分からないな」蔦矢もリストを見て首をひねる。
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いったい何が入ってたんだろ。犯人の正体を知らない優子は、ただ心の中で首をひねるばかりである。
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ごく限られた人間だけが、客として足をふみいれるのを許されて、それ以外の人間は〝会員制のバー〟だからという理由で、にべもなく追いかえされるのがつねだった。よくこれで経営がなりたっていくものだ、と首をひねらざるをえない。もしかしたら、彼女のうしろにはだれかパトロンがついているのかもしれないが、それは私の知ったことではなかった。
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ふたりのコンビは、いわば戦闘機で災害救助に向かうようなものだった。そしてこれに気づかずしきりに首をひねるのがふたりのらしいところだった。
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