門扉
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門扉を鼻で押して内部に入ると、台所で主人の興奮した声がしていた。
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若槻はふと背後に視線を感じて、振り返った。向かいの家の門扉のところから、中年の女がこちらの様子を窺っていた。その家の主婦らしい。
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中古のカローラなどは恥ずかしくて入りこめないような駐車場である。駐車場の出入口には一応鉄の門扉があるが、鍵がかけてあるわけではない。車の出入りの都度、利用者が手で開閉する。
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揚錨機はディーゼル艦が電動式、タービン艦が蒸気式を1基装備した。前述したように、この揚錨機は門扉や内扉の上げ下ろしにも使用された。
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梶は知性とはそのようなものだと思っていた一人である。夜の九時過ぎに梶は友人と一緒に門扉のボタンを押して女中に中へ案内された。中庭は狭くペンキの匂いがすぐ登る階段の白い両側からつづいて来た。
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巨石を組み上げて造られた高い城壁が、国を大きく丸く囲む。そして鋼鉄製の大きな門扉が一つだけあり、しっかりと締められていた。国の外側には、森が広がっていた。
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稼働中の防犯カメラのレンズが目に入ったが、それを無視して門に手を添える。わずかに力をかけると、重々しい門扉がゆっくりと奥へ開いていった。
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学校は小高いところにあるので、家並みの正面にある校門から上に向かってちょっと急な坂が延びている。坂のふもとにある校門の鍵は開けてあって、門扉も内側に開いていた。車で上がるとすぐ校庭で、雑草だらけの校庭からあたりを見回しても、正面の家以外には建物は見えない。
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もちろん定吉には何の曲かわかるはずも無かった。彼は両手で万歳をしたまま、静々と左右に押し開かれる門扉を見つめた。
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黒ずんだ天然木製で、屋根には本物の瓦が載っている。門扉は左右からきっちり閉じられ、内部をうかがい知ることはできない。しかし、ただの民家ではない証として、右の門柱に大きな一枚板の看板が掛けてある。
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「どこだよ、城門は」 というのも、すでに右舷には、生い茂った葦原の間から木津砦の土塁が見えていたのだ。にもかかわらず、門扉も見当たらなければ、土塁から顔を出す者もない。「このまま行けば、やがて本願寺にたどり着けるのですがな」 源爺が、未練がましく言った。
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よく見れば建物の少し手前に、雑草に埋もれる様に門柱の残骸らしいコンクリート塊が在るのが分かる。その側には太い金属パイプを溶接した門扉らしきものまで転がっていた。
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私の姿を月下に認めると、たちまち五、六人が駆け寄り、不遜な口調で誰何してきた。この家の主人に呼ばれてきた旨を答えると、門扉が開いて黄文攸があらわれた。
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しかし彼の家に近づいたときは、その姿がなかった。彼は門扉の陰にかくれて、私がとおりすぎるのを待っていたのだった。その後は、私も彼と歩調を合わせて、二人の関係を遠いものにしようと努めた。
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大きな岩と岩に挟まれて細い亀裂のようになっている場所は、隙間を石壁で塞いで、半円形の門を作っている。昔はそこに細い門扉をつけて、敵が来た時に備えていたのだ。道はやがて城の西側に曲がりこんでいく。
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そのとたんだった。聞き慣れた鉄パイプの門扉の音が、ごくかすかだがしたようだった。邦彦は急いで玄関へ行くと、サンダルをはいてドアの錠を外した。
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広場の端まで後退すると、竹竿を構えて暗闇を走る。門扉の高さは六尺ぐらいだから竹竿を利用すれば軽々と跳び越えられる。青魚たちは巨大な夜鳥が飛んだような気がした。
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インターホンということは、その人は今門前にいるのだ。中から門扉を開けて、それから歩いて家の前まで来るのにどれくらいかかっただろう。
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高台院の屋敷は参道の中腹を少し折れた奥まった所にあった。如水と平太夫は、三間四方もあるかと思われる巨大な門扉の前に立った。極彩色に色彩れた唐門はいかにも太閤秀吉の正室の屋敷にふさわしかった。
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中門の左右から単廊の回廊が伸びて金堂と塔を囲む。回廊の東中央と北東に門扉跡があり、失われた西側も同様であったと考えられる。門扉の軸摺穴は地覆石に穿たれており、国内では同時代の瀬戸内地方にある古代山城のみに類例がある珍しい形式であった。
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高さ三メートルほどもある大きな門扉が、軋みもせずに開いてゆく。奥の前庭には手入れの行き届いた木々が何層にも重なって、ここからでは屋敷の屋根が見えるだけだ。
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門扉の開くのを待つあいだ、馬車は徐行しなければならないという。だからワトスン君は、馬車が門を出てから速力を加えないうちに、馭者に何か問いかけて、引きとめてほしいのだ。
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北から時計回りに が存在する。門の構造は令乾門を例に取ると、門扉の高さは四十丈以上、幅二百歩以上。あまりの巨大さに、内側に傾いているように錯覚する。
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矢田と原は車を降りた。二人はマンションの門と向き合った家の門扉をそっとあけ、中に身を潜めた。矢田は暗がりの中で、拳銃の一つをホルスターごとはずして、原に渡した。
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行って参りますという挨拶のつもりであった。道へ出ると丁寧に黒い鉄の門扉をとじ、思い切りよく大股で歩きだした。ふしぎなもので、そうなると幾らか気が軽くなって来た。
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だが、いなかった。「瑤子」 隣りの家へ聞こえてもかまわぬ気で名を呼び、門扉をあけた。門扉はたしかに今聞いたのと同じ響きを立てた。
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本級の最大の特徴が、従来の米LSTが踏襲してきた艦首門扉の廃止である。
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その家には地方の裕福な農家のように瓦葺の門構えがあった。門扉から玄関までの五メートルには大谷石が張ってあり、奥に屋敷が暗く沈んでいた。地元の銀行員なら目をつけずにはいられなかっただろう。
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