身辺雑記
全て
名詞
42 の例文
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私小説はいけないといふ規則はない。身辺雑記のやうなものでも文学はありうる。俳句も短歌も文学でない筈はない。
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なる程、誰も、名も知らない人の作文や身辺雑記や印象に興味を持つ筈はないからだ。実際ここで必要なのは、批評そのものではなくて、批評者の署名に他ならない。
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しかし、すぐれたエッセイや社会評論などを熱心に読むひまはなかったのである。そのためかどうか、追憶、私なりの考え方、身辺雑記のたぐいが多い。社会風俗や時事問題にふれたものは、ほとんどない。
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これは実家の経済的没落をきっかけに野外へ出たことで、ただの身辺雑記だけを綴る繰り返しから解放されたことが大きいとされている。
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その後、昭和期に入っても、身辺雑記のような随筆を発表した。また、歌人として常磐会に参加したり、『明星』の後継誌『冬柏』に投稿したりした。
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彼はこの拘置所で、この十カ月間だけメモを書きつづけたが、その内容は身辺雑記にすぎない。日記の第一頁に「自戒」と題して四つの心がまえが書いてあるが、それは彼自身が拘置所での言動の規範とすることを誓った内容だ。
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そのたびに被告たちは面を伏せたが、このころから東條は、法廷の推移からみて死刑になることを覚悟した節がある。彼が綴っていた身辺雑記は、十月初めを最後にペンがとまった。そういう〈私〉の時間の余裕がないことに気づいていったからであろう。
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息子の嫁に性欲を覚える不能老人の性倒錯が身辺雑記の日記形式で綴られた作品。
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無批判ということは、芸術の上では、之を字義通りに解釈すると、大変な誤りに陥る。吾国の自然主義小説がいつしか身辺雑記的な心境小説に堕していったことに於て、吾々はこの誤りを経験した筈である。私見私情を去り、善悪美醜を超越して、対象の真を掴むということは、写真機になるという意味ではなかった。
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その後、昭和40年代までの約250年にわたって公開されず、まぼろしの書として存在のみが知られていた。その内容は、本人の日々の記録や身辺雑記はもとより、当時の心中・盗難・殺人・姦通なども含む数々の事件や噂話なども記されている。
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竹書房の雑誌『まんがくらぶオリジナル』において2001年4月号から6月号にかけてパイロット版『はんそくねこまんが』を掲載の後、同年12月号から2013年7月号まで連載された。単行本表紙にも「脱力系身辺雑記」とあるとおり、作者が過去や日常経験したことなどを記した作品。描画も、作者の他の作品に比べて、簡易なものになっている。
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「白道」の作者は、抽象化された書かなければならないという憑物に目かくしをされて、自身既に自活しなければならない女としての二つの足で踏み入った文学の素材としての生活の宝の山を自覚しないで過ってしまったかのようである。作者は、過去のブルジョア作家連が、その身辺雑記や折々の写真やらで示す所謂「作家生活」というものを自身の生活にもあてはめようと思い、一面には、そういう作家生活なしに作品はかけぬという激しい不安に捕われたかのようにも想像される。この点で「白道」の作者は、その文学に対して抱く執着のつよさにも拘わらず、真の意味で文学の分野における新人として自身を押し出して行こうとする、健全な野心をすてていると思う。
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以後エッセイストとして活動。身辺雑記からイギリス滞在記や科学エッセイ、数学者の評伝に至るまで対象は広い。
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西原理恵子が高須克弥との交際を赤裸々に綴ったエッセイ漫画。同誌での前連載である「西原理恵子の人生画力対決」で描かれた身辺雑記が原型となっている。高須の実年齢に併せて連載タイトルの年齢部分は毎年改題されており、単行本は高須の誕生日の直前に出される。
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単行本化されるも絶版に。その後、短編やイラストを雑誌に寄稿しながら、ブログで身辺雑記を綴り話題になる。
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今度の随筆集は今までのが或は文学関係とか、或は身辺雑記とか、或は音楽美術とか、多少とも同じ傾向のものを集めて分類してゐたのに対して、主として昭和五十年から五十二年に至る間の随筆エッセイを、ほぼ年代順に集めただけのものである。それに落ち零れてゐたものを少し拾つた。
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純文学作家・遠藤は、カトリックと日本人との関わりを歴史的経緯の中で追求していくよう学生時代の恩師や先輩から勧められたことを小説家としての出発点とし、かつライフワークとして取り組んだ。一方、謹厳な宗教分野のテーマを追求する純文学作家としての姿を自ら離れ、いわゆるぐーたら物を中心とした身辺雑記等を書き連ねる随筆作家としての自身が創造した別のキャラクターが狐狸庵山人ということになった。ただしいずれの分野の作品もすべて公式には遠藤周作著で統一されているので、作品中で自称しているだけのユーモアである。
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