荘重
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名詞
782 の例文
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彼は長いあいだ頭をひねり、無言の少年のそばを苦吟しながら、こそこそと歩きまわった。それから突然勢いこんで荘重な文句の名言集を少しばかりさらけ出した。それをハンスは驚いて静かに受け入れていたが、ひとりの牧師さんがそばに立って父親の説教をおもしろがって微笑しているのを見たので、恥ずかしくなって、父親をわきへひっぱった。
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そして再びそれをポケットにしまった。と、たちまち彼は、娘達の頭越しに、荘重な、改った口調でこう言った。
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そのために、さびしさ、おそろしさが、いくぶん消えていったようである。ちょうどそこは、大きな寺院の入口みたいな荘重な大玄関であった。左右に何本かの石柱が並び、石段がその間をぬって上へのぼっている。
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ナターシャは美しい。若い強壮な動物がはらんでいるような荘重な純潔な美しさにみちている。
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次にのぞいた召天の部屋は薄暗かった。いや、薄暗いというより、荘重の気に満ちていたというべきかも知れない。おそらく、様々な生涯を生きた人々が、最期の息を引き取ったにちがいない。
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校長だけがあの蜂を気にしていない。もし彼の鼻にそれが止まったら例の荘重な態度でぱっと打ち落すことだろう。やあ、彼が冗談を言ったぞ。
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よくわからなかった私は、ただおじぎをしただけだった。すると、奇妙にも、相手は私の真似をし、ひときわ荘重におじぎをした。めんくらった私は、どぎまぎし、心のうちで赤面した。
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そしてララドとその夫人、儀仗士は、その場からテルガー城砦の広い中庭へと歩いていった。ドミックの楽師たちが、儀式の終了を告げる荘重な曲を演奏しはじめる。かれらは、テルガー城砦のもてなしにあずかるために三々五々散っていく群衆のしんがりについていった。
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「壮大な趣味だと思いますよ、閣下」〈ハニア連邦〉の大使はうなずいた。荘重に飾られてはいるが空虚な通路がとつぜん途切れ、広い空間に出た。宰相府庭園は噴水を中心としている。
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兵たちはもとの姿勢のままで佇み声一つ洩れず、肩一つ揺れなかった。荘重な文章の威厳に圧された以上に意味を解し得ないための放心にみえた。
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司教は立ちどまった。そしてたちまちその態度から荘重な様子をなくして彼をみつめながら尋ねた。
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全行もまた恐ろしくて、その恐怖はもう絶頂に達していた。しかし、それゆえにあらんかぎりの努力をもって荘重にふるまった。今の場合、この野蛮な武力を制圧するのは、朝廷の権威の象徴である官服と儀礼を以てするより外はないと考えたのであった。
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ところで、例の本のことですが、いまのところ、どこへ行っても手に入らないのです。ここに一冊いい本があるそうです、大変荘重な文体で書かれたものだそうですがね。いい本だという話ですよ、私はまだ読んでいないんですが、下宿の人たちがとても褒めているんです。
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婦人雑誌や表紙がぺらぺらになった文庫本などがオーク材の大きな四角いテーブルの上に散らかっており、たくさんのレコードが、テーブルの下に山と積まれていた。荘重な感じのする部屋ではあったが、どこかにかび臭さがあった。それは、屋敷の持つ拭いようもない陰気さと共通する、矢内原家独特の匂いであった。
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彼は身動きもしないで口をつぐんだ。音楽的な美しい声が、荘重でやさしい若い女声が、聞こえてきたのだった。クリストフは耳をそばだてた。
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私がとくに意を用いたのは、原文の調子を、気分を、なるべく保存したいということであった。そのため、時には、荘重ではあっても拮屈のきらいがあるかも知れない。それは余儀ないことであった。
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また、放送終了時刻が午前4時前後以降の場合、季節によっては実際には日の出前で外が明るい場合もある。音楽も静かなものや荘重なものが中心となっている。
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