無二無三に斬り
8 の例文
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もしその時でも油斷してゐたらば、一突きに脾腹を突かれたでせう。いや、それは身を躱した所が、無二無三に斬り立てられる内には、どんな怪我も仕兼ねなかつたのです。が、わたしも多襄丸ですから、どうにかかうにか太刀も拔かずに、とうとう小刀を打ち落しました。
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もしその時でも油断していたらば、一突きに脾腹を突かれたでしょう。いや、それは身をかわしたところが、無二無三に斬りたてられるうちには、どんな怪我もしかねなかったのです。が、わたしも多襄丸ですから、どうにかこうにか太刀も抜かずに、とうとう小刀を打ち落としました。
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もしその時でも油断していたらば、一突きに脾腹を突かれたでしょう。いや、それは身を躱したところが、無二無三に斬り立てられる内には、どんな怪我も仕兼ねなかったのです。が、わたしも多襄丸ですから、どうにかこうにか太刀も抜かずに、とうとう小刀を打ち落しました。
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不意のことに、動揺するのを見てとって、城内の上田勢は城門をひらいて突出して、これまた俊景の本陣に無二無三に斬りこんだ。俊景の本陣は混乱し、くずれ立った。
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「くそうッ」 と、仆れながら釘勘の十手が、いきなり横に払って、敵の片脛をびゅッと打つと、 「あっッ」 跳ぶというよりは落ちるように、相手はうしろへ捨て刀をくわして、窓の下へ地ひびきを打たせました。ところへ、先に庭先へ投げすてられた万太郎が、跳ね起きてそこへ来るなり、最前の相手と見ましたから、 「おっ、居たかッ」 とおめきながら、前の手痛い目も忘れて、無二無三に斬りつけてゆきます。まことに、この若殿の剣法なるものは、しばしば実例が示すとおり、釘勘の目でさえハラハラするものでありますが、長袖の大名そだちに似合わない、その無二無三流な意気だけは、愛すべきものであるやもしれません。
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鮮血が噴出した。思わずたじろぐ上杉侍に、千馬三郎兵衛、岡島八十右衛門が、無二無三に斬りこんだ。
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民部はその姿をおって、 「おのれッ」 無二無三に斬りつけようとしたが、佐分利五郎次にささえられ、じゃまなッ、とばかりはねとばす。そのあいだに、天野、猪子、足助などが、鉾先をそろえてきたため、みすみす長蛇を逸しながら、それと戦わねばならなかった。
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