気障な奴
6 の例文
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美男子に対する時よりも、醜い老人やまたは最初いやだと思った男を相手にして、こういう場合に立到ると、君江はなお更烈しくいつもの癖が増長して、後になって我ながら浅間しいと身顫いする事も幾度だか知れない。この夜、平素気障な奴だと思っていた矢田に迫まられて、君江は途中から急にその言うがままになり出したのも、知らず知らずいつもの悪い癖を出したまでの事である。
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その時、男が右の小指にプラチナの指輪をはめているのが目に入った。男のくせに気障な奴や、と笹垣は思った。松浦勇、というのが男の名前だった。
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横外頬を打撲わせるぜ。またその鉄葉屋と建具屋の弟子だってそうだ、血統は争われぬ、縁に繋って能役者が望みだ、気障な奴だな。
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そして、止せばいいのに、酒に酔ったふりをしては、怪しげな詩だの歌だのを書いてよこしたのだ。全く気障な奴さ。その上に常識を逸してるね。
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それにはフランス語で、「ジュ・テ・エーム」とだけ書いてあった。「気障な奴だな」 とゴロちゃんが、舌打ちした。気障が売りもののゴロちゃんがいうと、何となくおかしくて、鉄ちゃんが笑った。
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