柔和な口調
4 の例文
(0.00 秒)
-
「そうなんだ」アルベールは顔を赤らめた。「で、僕にどうしろと言うんだい」ボーシャンが柔和な口調で言った。「僕はね、この記事を取り消してもらいたいんだよ」 ボーシャンはじっとアルベールの顔をみつめたが、明らかに好意的な解決をしてくれそうな目つきだった。
...
-
それを察して待っていたように、奉行も柔和な口調で言った。「そこのところはどう思うのだね、右京之介は」 「私もまた、お初どのと同じように考えて、わからなくなりました」 ごく正直な言い方だった。
...
-
慌てて奴は手をバタつかせて制した。「今のお前に何ができるってんだ」 日頃は柔和な口調のコバーンも、この時ばかりは違った。
...
-
「長谷川殿には、ご心労のほどお察し申しあげる」 穏やかに頭を下げる孝允の態度に、長谷川は戸惑った様子だが、どうやら危害を加えるつもりはないらしいとみて、ほっとした表情をあらわし、 「石州口は、もう片がつきましたか」 と多少へつらうように言った。「間もなく浜田城も落ちましょう」と孝允は、いつもの柔和な口調で、さりげなく答えた。「左様ですか」 石州口督戦の使命をさずけられて、津和野藩に乗り込んだ幕府軍監の尊大な面影はどこにもない。
...