悦に入る
61 の例文
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口走った言葉でジョージ卿が変わったかと見れば、一人悦に入っている。メアリだけは気づいていたが、数日も経ずして、重大なことを知る羽目になる。
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まさか、今悦に入ったりしてはいやしないでしょう?悦に入っているなどと思ってお書きにもなっていないでしょう。素朴な合理主義をより成長させるための努力。
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その指先から、いきなり意地悪く本をわきへ引き離されたりしても平気です。少しうしろへ下がって、本のかわりに奥さんをながめて悦に入っています。奥さんは本を読むか、読みたいところを探すかしていました。
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彼は、明らかに目くばせをしながら、僕の方を向いて、天国の法廷に友人を持っていることは、すばらしいことだとつけ加えた。それを祝うかのように、一人で悦に入りながら彼は次のように話しつづけた。いっさいの社会のおきてに従い、時々教会を維持するために寄付したり、ミサに出たり、告解したり、罪の赦しを受けたりすることは、一般の人々には必要なことである。
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フライが上がると毛糸が尾を引いて行く。「糸を引くような打球とはこのことだな」 池田一人が悦に入っている。キャッチボールだけは藤太が見つけてきたゴボゴボボールでやり、二、三日中に大人がもう一個ずつ作ってくることになった。
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我ながらうまい芝居だったと悦に入りながら、再度春美に電話をかける。
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その声は、唇の間から、いかにも悦に入っているように流れてきた。
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モーリスは、こんな時ならぬ朝のうちに歩いてやって来たことも、新妻の病気のせいなのだと、まことしやかに言いつくろった。そして心のうちでは、自分の巧みな芝居にひとりで悦に入っていた。しかしバボア伍長は、モーリスほどには安心していなかった。
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高木直一郎は時折り思いついて応接間のある家の外壁をペンキで塗り替えた。真白に塗っていた壁を一夜にして真緑に塗り替えて一人で悦に入っていた。
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舌はきわめてわずかしかそれにあずかることができない。自分にかまけることは、ひとり悦に入っているように彼らには見える。自分と繁く交わることは、あまりにも自分を愛することのように見られている。
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するとこちらは、自分だけに女が挨拶をしてくれたのだと思つて悦に入つたものである。しかしながら、他人ごとにおせつかひ好きな人はたちどころに、ソローハが誰よりも哥薩克のチューブに対して一段とちやほやしてゐることに気がつくだらう。
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あと少しであの美しい宝石が手に入る。手の中の懐中時計を弄びながら少し先の未来を思い悦に入っていて。
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彼は部屋に明かりをつけ、甲冑の車台を窓際に引いて行き、あたかも甲冑の兵士が動いているかのように外から見えるようにする。そして、部屋の奥から金貨の袋を出して来て、輝く金貨を眺め悦に入る。すると、城の鐘が突如として鳴り響く。
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見物席のそこらここらから笑い私語く声が聞えたが、有繋は紅葉である、少しも周章ないで舞台へ来ると、グルリと後ろ向きになって悠然として紺足袋を脱いだ。「これだからシロウトは面白いよ、」と学海先生は大に悦に入っていた。無論内輪の催しであったが、学海翁が『読売』で劇評を発表したのでパッと評判となって、この次には是非切符を貰いたいというものが多勢あった。
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「トガンジャ・ザーカに目をかけてもらっておる者なら、きっと優秀なザニにちがいない」 「優秀なザニはただ一人しかおりません」わたしは答えた。彼は自分のことをいわれたのだと考えて悦に入った。
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こんなに必死で走ったのは、中学生のころの運動会以来かもしれない。しかし、結構僕の足もしっかりしたもんだな、と良二は一人で悦に入っていた。
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ちと考えがあったので、山のような瓦落多から弓と矢をこっそりくすねた。これはキューピッドに恰好の小道具なりと考えて、少しだけ悦に入った。
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「きもちE」とはよく名づけたものだ。女の下着をあつめて悦に入る男の気持が、はじめて理解できたような気がした。あゆみがバスルームからでてきた。
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まるで、天から授かり物のような今夜の使の話なのである。有卦に入るというのはこんなことだろうと独りで悦に入っていたのだ。所が、もう梯子段で、誰か、盗み聞きしていた奴がある。
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わたくし、新種の珍生物でも発見したような気分ですわ。すべてを知った気になって一方的な世話を焼き、矮小な白己満足を得て悦に入る。これぞ甘ったれて依存しきった気分が生んだ傲慢の表れと言うべきであり、その証明と言うべきでしょう。
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頼み方はおだやかだが、自分の企画に悦に入っている執拗さがあった。
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僕は激しくペニスを出し入れさせる。僕は女を何度もいかせて悦に入るタイプではない。一緒にいくのが一番好きだ。
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「まず、メンバー集めから始めるの」ハーマイオニーは悦に入っていた。
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その後、小普請奉行に任命される。嫌がらせが好きな性分で、人の嫌がることをしては悦に入ったという。大田南畝によれば、500石の大御番旗本から、旗本奴に転じた人物である。
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洋祐にも不満はあったらしいが、なにしろ若い女の娘がワンサといるデパートということで、結構気をまぎらわしてるふうでもあった。次から次と女の娘に手を出して、その都度ハムに戦果を報告しては悦に入っていた。今日連れていたのも大方そんな女の一人なんだろうとハムは思った。
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そいつは、もしかすると、ここを出て行くまえに、自分の夜の勤務ぶりについてなにか大がかりな審理が行なわれるように、工作するつもりかもしれん。それがうまく行けば、そいつがしめしめと悦に入ることば、わしにだって想像がつくさ。できれば四十人のエレベーターボーイ全部の召喚と証人としての尋問とを求めるわけだ。
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画匠が大作を描き上げたときのような悦に入って独り手を打った。すぐ彼は諸家の間にそれを伝えた。
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胸にも大いに摺り着けた。昔の人の気分になろうと思って、やたらに花を摺り着けて一人悦に入った訳です。
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