御霊降り神事
7 の例文
(0.00 秒)
-
「御霊降り神事」が終われば、あの「三人衆」役の少年は、神妻役の日女の手から、「神」の印である、一つ目の蛇面と蓑笠を渡され、それを身に着けて、「現人神」となって、村の家々を回ることになっているようだ。大日女の祝詞がようやく終わり、どうやら、これで「御霊降り神事」は無事終了したようだった。大日女をはじめ、神事に参加した人々は、皆、うち揃って、社の方に行ってしまった。
...
-
蕎麦なんか呑気に啜っている場合ではない。「御霊降り神事」だの「神迎え神事」だのはどうでもよかった。重要なのは、この大祭の最後に行われるという「一夜日女の神事」なのだ。
...
-
二人の若日女が瓶に入れた鶏の血を注ぎきってしまうと、大日女は、再び杖を打ち鳴らしながら、今度は明らかに音調の違う祝詞をあげはじめた。この一連の神事が、「御霊降り神事」といって、山から社の柱に降ろした大神の御霊に、活力を与える儀式のようだった。この季節の太陽神は力が弱まっているので、好物の鶏の血を与え、「御霊降り」をすることで、夏の頃のような強さを取り戻そうとしているのだという。
...
-
鏑木浩一は、朝食を済ませるとすぐに、寺を出て、日の本神社に向かった。今日からはじまる大神祭の幕開けを飾る「御霊降り神事」を見物するためである。老住職から聞いた話では、この神事は、日の本神社の境内で執り行われるということだった。
...
-
住職の話では、「御霊降り神事」が終わって、山からおりてきた大神の御霊が「三人衆」の身体に寄り憑いてこの村に留まっている間は、蛇神である大神をもてなす意味で、各家庭の食卓にも、酒、卵、鳥獣肉と、蛇神の好物を使った料理がこれでもかというように並ぶのだという。日ごろは質素に暮らしている家も、この日ばかりは、鳥獣肉をふんだんに使った鍋料理や刺し身などを作り、酒をたらふく飲むのが習わしだということだった。
...
-
-
神迎えの日女とは、大神の御霊を降ろされた『三人衆』の神妻役をする日女のことである。「御霊降り神事」が終われば、あの「三人衆」役の少年は、神妻役の日女の手から、「神」の印である、一つ目の蛇面と蓑笠を渡され、それを身に着けて、「現人神」となって、村の家々を回ることになっているようだ。大日女の祝詞がようやく終わり、どうやら、これで「御霊降り神事」は無事終了したようだった。
...