屋上屋
22 の例文
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ここで描かれているのは、通常の学校体験を経てきた者には想像すらできない、それほどにすさまじい現実である。屋上屋を承知の上で、いま引用した詞の内容をあえて箇条書きにしてみる。
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之れを以て今の作家に擬するは屋上屋を架するの愚を演ずるものにはあらざるか。今の作家をして彼の中古派《ローマンチツク、スクール》の覆轍を蹈ましめんと欲するものにあらざるか。
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こどもたちは間接的な情報に毒され過ぎている。おれは、こどもたちに専門家としての情報や解釈を口で与えて屋上屋を重ねるようなことはしたくない。こどもたちは、自分の眼で、アナウンスも解説も入らない空間で、じかに野球を見、おれの姿や動きを見るのが一番だ。
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これがさらにレインコートをぬすんで着るということは考えられない。屋上屋をかさねることになるんじゃないんですか。
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すでに元老的な某先生が、自説の誤りを正そうとして後輩の諸先生方の抵抗に会い、それができないでおられる事実を私は知っている。もし論文が発表されると、屋上屋を重ねた自分たちの学説が覆り、収拾がつかなくなるからである。
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という語がある。この書は、たしかに、屋上屋みたいな書物である。すでに、小説宮本武蔵があるのに、なお、随筆宮本武蔵など、よけいなものみたいに見られても、しかたがない。
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また、屋上に突出した部分をペントハウス・塔屋といい、これは機械室・階段室・倉庫・アンテナ類の設置などに使われる場合が多い。建物の階数における略式表示で屋上屋1階は「P1」と表記される。
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驚いたことに、台湾のテレビ放送では、画面に漢字の字幕がでる。屋上屋を重ねるようだが、見ている人がすべて、北京語を耳で聞いて了解するとは限らないから、仕方がないらしい。一方、フランス語は音の世界である。
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「現場に行って、正確な高さを聞くより方法はないだろう」 葛木は、屋上屋を重ねて、いまにも富士山の上に出そうに見える勢いで足場を組んでいるホテルを凝視した。ホテルの建設現場に近よると、高いところから、あらゆる騒音が入り乱れて葛木の頭上に降りそそいだ。
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「人間ぎらい」についていえば、訳者の知る限りでも、坪内士行氏の「厭人家」、内藤濯氏、関口存男氏、井上勇氏、吉江喬松氏などの「人間ぎらひ」、辰野隆氏「孤客」などの訳書がある。すでにこれらの名訳がある上に、さらに新しい訳を出すのは、屋上屋を架するきらいがないでもないが、戦後の日本語の激しい変わり方を考えると、新しい教育を受けた青年諸君のための新訳を試みるのもまんざら意義なしとはいえないだろう。訳者が初めてモリエールを知ったのはご多聞にもれず「人間ぎらい」である。
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このほか扶養については民法877条以下に具体的規定が置かれていることから、本条については、877条があるにも関わらず屋上屋を架するようなものであるとの見解があり、そもそも裁判所が本条を根拠に「扶け合え」と命じた場合にどのような執行をなしうるのか不明であると疑問視する見解がある。昭和34年7月の「法制審議会民法部会身分法小委員会仮決定及び留保事項」の第一でも民法730条について削除すべきとされている。
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世評は既に傑作というに傾いている。僕が今さら屋上屋を重ねる必要もあるまい。この作品は犀星さんの全貌を描き出している。
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すでに「あとがき」のある本に、あとがきを加える。これは、「屋上屋を重ねる」ということだと思うが、むしろ「床下に床を重ねる」というべきか。屋根ならさらに積めるが、床下にまた床を張るのは、ムリというものである。
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もし之を許せば、モラルはペチャンコな酒の粕のようなものになるし、批評は無用に屋上屋を重ねた理論でしかあり得ない。常識は表ばかりになって裏へはまわれなくなる。
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この文庫は、やや詳しい解説をつけることを特色としていると聞く。すでに諸家のすぐれた訳業がある本書に、屋上屋を架するにも及ぶまいと思わぬでもなかったが、これまでヴェルヌは、率直に言って、不十分あるいは偏頗な紹介しかされていないきらいがあるので、この文庫で新訳を出すことに多少の意味があろうかと考えたのはそのためである。しかし、訳しだしてみると、少年の日に読んだ『十五少年』の感興が甦えってきて、楽しかった。
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こうした組合成立の過程で、日銀とは異なり大蔵省があまり積極的でなかった点は、これまた興味深い。加治木、坂野らは共同証券があるのに証券保有組合を作れば屋上屋を重ねることになり、新たな資金負担はさらに業界の体質を弱めることになるというのであった。もとより大蔵省にとって、組合成立は面白かろうはずもなかった。
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秋になって妻が妊娠し、となると1DKはいかにも窮屈で、次ぎなる住いを散歩がてら探し、竜土町にあつらえ向きの一軒を見つけた。焼け残った土蔵を二階建てのアパートに改造し、屋上屋というかペントハウスと申すべきか、さらに掘立小屋をのせた一軒、部屋数四つ、風呂が付いて家賃五万円。三十八年も押しつまった頃、ここへ移った。
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