勧善懲悪
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これは何も黄表紙だの洒落本だのの作者ばかりではない。僕は曲亭馬琴さへも彼の勧善懲悪主義を信じてゐなかつたと思つてゐる。馬琴は或は信じようと努力してはゐたかも知れない。
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心優しい老夫婦と欲深い隣人夫婦が、不思議な力を持った犬をきっかけに前者は幸福に後者は不幸になるという内容。日本では室町時代末期から江戸時代初期にかけて成立した勧善懲悪の話。朝鮮半島や中国にも似た話がある。
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ストーリー展開に関しては、ギャグ要素を盛り込みながら信頼や友情をテーマに進んでいくが、途中からは他の『ポケモン』ゲームではあまり見られないシリアスな展開が進行されていく。また、勧善懲悪が多くの場面で成立していないというのも特徴である。登場ポケモンは『ポケットモンスター ルビー・サファイア』までの386種が全て仲間になる他、当時発売前の『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』から先行でゴンベがイベント上のサブキャラクターとして登場、マネネ・ウソハチ・マニューラ・ルカリオが石像として登場している。
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もっともこれは、「母国語での呼称を意訳することなくカタカナ語として日本語話者が使用している」と言ったほうが適切かも知れない。悪役は特に勧善懲悪などの要素を含む物語では必要不可欠の要素である。悪役がふてぶてしく立ち回ることにより主人公の存在感をより鮮明にし、また主人公やその仲間に倒されることで、見る者にカタルシスを与える。
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かくのごとく広意に解すれば勧善懲悪の資料に供するものは皆教育である。懲役人も犯罪の恐るべきを教ゆる一つの教育家になってしまう。
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青木雄二は本作の監修者とされているが、コマ割りや絵柄など青木の作風を踏襲しており、内容も法律を悪用しながらも様々な手段を用いて戦っていく青木の独特のテイストを含んでいる。単なる勧善懲悪な物語ではなく解決せずに終わった話も多い。単行本の表紙などでは、青木の名前が原作者や作画よりも強調されていた。
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勧善懲悪の探偵物語なら、殺人ではない事件をテーマにしてもよさそうなのに。
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中でも「少年マガジン」連載の『デビルマン』最終回が、僕のその後の人生を決定づけたといってもいい。その時僕は七歳だったが、勧善懲悪に終わらない物語を読むのは初めてだったのだ。僕のおどろ趣味を決定づけたのは、江戸川乱歩に代表される怪奇探偵小説である。
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道入という一人物の行為が主問題ではなく、飢饉の場合多く起るべき同類の処置が為政者の問題であるべきこと、これが徂徠のいういわゆる先王の道の問題、つまりは「政談」が考えられねばならぬ時勢に至っていることを示している。個人的な勧善懲悪だけでは事はすまされなくなったのである。朱子学の人間解釈が通じなくなってきたのである。
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その背景故に、結局犯罪者の方に同情を寄せたくなったり、社会の歪みに却って義憤を感じたり、時には国民性の腑甲斐無さを再認識してしまったりするのである。それでは本来の勧善懲悪とは大幅に違ってしまうから如何にもすっきりとせぬ。
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正義のロボット戦士たちが悪の侵略に立ち向かうという勧善懲悪もの。中盤以降はマシンロボ軍団とギャンドラー軍団の一大戦争劇にシフト。
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愛に邪悪しかなかつた時代に人間の文学がなかつたのは当然だ。勧善懲悪といふ公式から人間が現れてくる筈がない。然し、さういふ時代にも、ともかく人間の立場から不当な公式に反抗を試みた文学はあつたが、それは戯作者といふ名でよばれた。
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最後は赤兎馬を自分のものにしようと欲得丸出しの行動を取り、赤兎馬に道連れにされるがごとく谷底に落下して死ぬという、自業自得の末路を辿っている。これは勧善懲悪の強調によって大幅に変更した点であるが、この呂蒙の扱いが批判されることもあった。
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林仏児推理小説賞の中編「生死線上」が和訳されている。日本では明治以前から勧善懲悪をテーマとした歌舞伎や講談の演目が存在していた。例えば大岡政談などの政談ものは発生した事件を正しく裁く筋立てが法廷推理小説に等しく、鼠小僧や石川五右衛門を題材とした作品群は犯罪心理小説に通じるものがある。
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猿蟹合戦の話にせよ、桃太郎や花咲爺の話にせよ、耕作たちが聞いて育った童話は、どれも善人が栄え、悪人が滅ぶ結末になっている。勧善懲悪の思想は、あれはむなしい人間の願いに過ぎないのか。耕作はしかし、自分の思い出の中に、そんな拓一の姿はひとつもなかったと思う。
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万能のヒーローですら死ぬということは、こんな無力なボクらもやっぱり死ぬんだなと少年達は呟いたのだ。そしてもう一つのショックは「勧善懲悪で終わらない物語」の存在である。まるで洗脳のように少年達は「正義は勝つ」と親や先生に教え込まれてきた。
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世道人心を益するといふ一派の写実論も、此目的を外れたらば何等の功益もあらざるなり。勧善懲悪を目的とする写実派も、此目的を外れたらば何の勧懲もあらざるなり。為すあるが為と言ひ、世を益するが為と言ふも、真正に此の目的に適はするより外なきなり。
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