健啖家
72 の例文
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しばらくして戻ってきた西園は、不機嫌にだまっていた。健啖家の西園が食事を途中でやめてしまい、信子に下げさせてしまった。
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食欲を強く刺激し、いやがうえにも人を健啖家にさせずにはおかない香りだった。
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鷹原は霞でも食べているような顔に似合わず、普段から健啖家である。今夜は特に凄かった。
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もしあのかたと食事をいっしょにしただけでは健啖家かどうかということがわかるにすぎません。
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文学の畑にあっても、読者として好きな作家、嫌いな作家を生じるのは、人情の然らしめるところである。私はと言えば、私は健啖家ではないから選り好みをした上でごく少量を口にする。食養生の見地からわざと食べない物もあれば、生来の食わず嫌いということもある。
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珍しい料理が、つぎつぎに運ばれて来た。二人の女客は、かなりの健啖家で、彼に負けないぐらい、皿を空にして行った。桂巴絵は、かなり酒も強そうである。
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彼女は楽しそうに食べた。アシェンデンは彼女が健啖家であることにとっくに気づいていた。これはロシア一般の特性らしい。
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こういう話もみんなに大いに受けた。広い世間にはどこへ行っても底なしの酒豪や健啖家がいるものだということがよくわかった。なぜなら、だれだってこういうチャンピオンやそのレコードの話の種は持っていたからである。
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その大原というのは同じ学校にいた朋友だが校中第一の健啖家で、その男の物を食べるには実に驚く。賄征伐を遣る時には一人で七、八人前を平らげるという剛の者だ。
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レオは食堂で軽く腹ごしらえしてから部屋で休むと言っていた。彼ほど健啖家でない幹比古は、ホテル最上階の展望室に来ていた。富士裾野演習場に建てられたこのホテルの展望室は、富士山を間近に仰ぎ見ることができる。
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特別の理由あるにあらざれば、丈の長短を斟酌せず一人前は一反と定めてある。また小食の人も健啖家も、肉を注文すれば同じ分量を授けられる。ほとんど個性を無視して男一匹の食物は何合、衣類は何尺と、一人前なる分量が定まっている。
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アルコール類は受けつけなくとも、相当な健啖家ではあるだろう。
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が、この腕白猫めは頗る健啖家で、少とやそっとのお裾分では満足しなかった。刺身の一と皿位は独り占めにベロリと平らげてなお飽足らずに、首を伸ばして主人が箸に挿んで口まで持って行こうとするのをやにわに横取りをする。
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腹の中で胃と腸とが対談をして頻に不平を溢している所を見ました。僕は学校にいた時分から校中第一の健啖家と称せられて自分も大食を自慢にした位ですから僕の胃腸は随分骨が折れましょう。胃は極度まで拡張し、腸は蠕動力を失っている位だと医者が申します。
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健啖家であって美食家ではないのである。
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なにせ客人は、あまり食欲がないらしく、さまざまな話を振ってもろくに返事もせず、ともすると上の空になる。ふだんは陽気で健啖家、人見知りなどおよそしないはずの青年なのに、どうしたことだろう。長旅の疲れがいまごろになって出たのか、英国の献立が口にあわないのか、そのようなことならまだいいが、我が家での待遇になにか至らない点でもあるのだとしたら拙い。
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スリーサイズに関しては実際の数値ではなくアイドルになってから多少の変化をした様である。実際に初期は油モノが苦手という描写があるがアイドルになってから始めたという設定のブログの方ではかなりの健啖家になっている。シナリオの進め方によっては純粋なアイドルとは違う才能を発揮していくこととなる。
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昭和三十五年八月十四日、日曜日の朝の|飛鳥《あ す か》忠熈の食卓は、たいへんはなばなしく、かつ壮烈なものになっていた。べつに忠熈がひとなみはずれた美食家だとか健啖家だとかいうのではない。むしろかれの食卓はいつだって簡素なものなのだ。
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佐伯は眼についたジンギスカン鍋の店に入り、羊肉を三人前軽くたいらげた。単に健啖家という言葉では十分ではない。この男の食欲を満足させるのには、優に羆の食糧を必要とした。
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痩せた身体からは想像もつかない健啖家。市丸が肉にナイフを入れると、血が皿を汚した。
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老人にしては、なかなかの健啖家だ。
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それが時載りにとって何の意味もないのにもかかわらず、だ。健啖家のリンネは好き嫌いもなく、何でもよく食べるが、やはり日常の中で食事を摂る経験がない哀しさ、時々子供でも知っているような簡単な料理や野菜の名前がとっさに出てこない時がある。「食」は今でもリンネのコンプレックスなのだ。
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特注した霜降りのサーロインを二度ローストし、温いうちに目の前で三〇〇グラムの厚さにカットして出す。健啖家の法王のために「お代わりは何回でもOKです」とか。二十六日の朝食は、あっさりしたアメリカン・スタイル。
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川口は半分食べた。下腹も出ていないスリムな体型だが、川口は健啖家であった。デザートは席が変わるが、二人は口直しのシャーベットとコーヒーをブラックで飲んだ。
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当時すでに77歳にしてこれだけの量を平らげたことに関しては本人も「年齢の割にはよく食った」と健啖家ぶりを自覚している。お好み焼きも好きだが、2022年3月場所中のコラムでは「お好み焼きも食べたいが、いい年こいたじじいが一人でお好み焼きを食っているのは、われながらどうも気味が悪い」と気にしていた。
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広尾学園中学校・高等学校時代はダンス部、大学では演劇部に所属した。健啖家であり、ブログ内で餃子を約100個、寿司を母と二人で84貫食べたことがあると述べている。宮本の一時休養に伴う代役は以下の通り。
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決してがつがつしているわけではない。少しばかりはしたない音を立てるところに目をつぶれば、老人の食べっぷりは淡々としていて、いわゆる健啖家のそれとは大きく違う。だが、その淡々としてペースで、老人はずっと肉ばかりを食べ続けていた。
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フランスを拠点に暗躍する女ばかりの武闘集団。全員揃って健啖家で相鉄が用意していた食材を食いつくした。ドイツに本部を置く暗殺請負会社。
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