三番叟物
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現に『勧進帳』初演の時は、観客のほうがこの舞台に戸惑いほとんど評判にはならなかったという。ただし三番叟物を上演する場合には、つとめて能の形式に倣おうとしていたようである。しかし明治以降、徳川幕府の滅亡により能楽が武家の式楽であるという縛りは無くなり、演劇改良運動の流れも手伝って、歌舞伎の興行で能狂言の曲目を長唄の所作事にし、能装束に松羽目で演じるものが多く上演されるようになる。
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歌舞伎や人形浄瑠璃などに取り入れられ、また日本各地の民俗芸能や人形芝居のなかにも様々な形態で、祝言の舞として残されている。なお、三番叟の系統を引く歌舞伎舞踊や三味線音楽を「三番叟物」と言う。
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これを出囃子と呼ぶ。竹本、常磐津、清元といった浄瑠璃系の音曲を使う所作事では出囃子はふつう行われないが、三番叟物をそれらの音曲で上演する時や、『六歌仙容彩』の「喜撰」のように長唄との掛合いで演奏する時には出囃子になる場合がある。なお出囃子のごく特殊な例としては、清元の『保名』で小鼓のみが舞台に出ることがある。
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