あまりに荒唐無稽
18 の例文
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だいたい「男の子」というものは宝さがしとか秘密の洞窟とかいう代物が大好きである。ナルサスも例外ではなかったが、あまりに荒唐無稽な話では信じる気になれない。宝さがしなどしているような場合でもない。
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こういうふうに考えてみると漫画の将来にはまだいろいろな未発見の領土が隠れていそうに思われる。ただ現在のビンボー類似の作品はあまりに荒唐無稽な刺激を求め過ぎて遠からず観客の倦怠を来たすおそれがありはしないかと思われる。普通の現実的映画が散文であるとすれば、漫画は詩であり歌でありうる、むしろそうあるべきものである。
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それともエリカさんですか?あまりに荒唐無稽すぎはしませんか。真実味に欠けますし、ご都合主義も甚だしいような。
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こんなにも遠くまで遥々やって来たのだ、どんな災難めいたものがあろうと挫けてたまるか。とにかく、我々はあまりに荒唐無稽で到底信じ難いもののことを疑ってみなければならなかった。真っ当な世界には決してあり得ないものだ。
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あまりに荒唐無稽なことばに、笑い出したくなる。だが、今泉の目は、あまりに真剣だった。
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あまりに荒唐無稽に思われるが、しかし常に謙虚で冗談をいって大笑いするさまなど見たことがないほど真面目謹厳な氏の姿に接すると、疑うのは下司の証拠のように思われて信じなければいけないような気持になってしまう。そんなある日、相曽氏はこんなことをいわれた。
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しかし近衛文麿は、二、三ヵ月前、ふと近衛家の蔵の中から探し出して来た「ぬらりひょん坊覚書」という古い書き物のことをひょいと思い出して口走ったのである。あまりに荒唐無稽な内容なので、さすがにこの場合、そのまま書記官長にしゃべる気もしなかったが、書いた人は実在していた人物である。天正年間太政大臣の職にあった近衛前久というれっきとした彼の先祖の一人である。
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それというのも孔明は最近活動停止中で、臥竜の宣伝工作もほったらかしにしていたからである。荀彧の耳に「臥竜」孔明のわけの分からない噂は入ったものの、その内容があまりに荒唐無稽過ぎた。いちおう司馬徽の門弟ということだが、よくいる自己顕示欲肥大の駄目人間か、太平道の大賢良師張角のような、新手の新興宗教の仕込みか何かと思って却下した。
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彼は入念にも、部下の刑事に竹竿を持ってこさせて、井戸の中をかき廻してみたが、むろんなんの手答えもなかった。といって、井戸側の漆喰に仕かけがあって、地下に抜け穴が通じているなどは、あまりに荒唐無稽な想像である。
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あまりに荒唐無稽すぎる、と思いながらも、いま自分で口にした〝コンガラ童子〟が何を意味するのか、彼は瞬間的に悟っていたのである。ほかの三人が、奇妙な顔で見守っているのに気がつくと、亜利夫はいそいで、いまの疑惑を押しのけるように喋りはじめた。
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きっと、だからこそ、ぼくは、中学高校を通じて、プロ野球の選手になりたくてたまらなかったのだ。いくら本人が真剣でも、あまりに荒唐無稽で、聞いた人は、おおらかにバカ笑いするだけだった。このおおらかに笑われることは、これはこれで、世の中うまくいっていると思う。
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今頃リュカがベッドの上で独りうんうんとうなっていて、助けを求める声を出すこともできないほど衰弱してしまっていたりしたならば、どうだろう。あまりに荒唐無稽な想像だ。まさかそんなはずはないと、アリスは力いっぱいに断言ができる。
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「もし、きみが自分だけが秘密資金リストにのっている唯一の人間だと考えているとしたら、それはお門ちがいというものだ」 あまりに荒唐無稽なこの提案を聞いて、ヴァーロック氏は足を少々もじもじさせた。
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しかし彼らは他人の私行を新聞に投書して復讐を企てたり、正義人道を名として金をゆすったり人を迫害したりするような文明の武器の使用法を知らない。淫祠は大抵その縁起とまたはその効験のあまりに荒唐無稽な事から、何となく滑稽の趣を伴わすものである。聖天様には油揚のお饅頭をあげ、大黒様には二股大根、お稲荷様には油揚を献げるのは誰も皆知っている処である。
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解剖学者にあるまじき、あまりに荒唐無稽な仮定だった。だが、もしこの塩基配列が特定の言葉に置き換わるとしたら、他の解釈はできなくなる。
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島へ立ち去つた画家の胸中が小生には最もぴつたりと映るのであります。小生こそ、この思ひを医すためには八丈島よりも遠い処へ行つてしまひたいとさへ思ひますが、考へるまでもなくあまりに荒唐無稽な内容で、たゞ息苦しい滑稽感に誘はれるのみで、云はばこの空しい「牢獄」で、心細い夢に耽るばかりであります。
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