湯沸かし器
52 の例文
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そうしてから湯沸し器の焔を吹き消し、全開にしてドアをしめたんだ。そこまでで、せいぜい五分ぐらいかな。
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身体中の血液が湯沸かし器にかけられてしまったかのように熱かった。全身が自分のものではないような感覚。
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木の湯舟の中に鉄製の筒が入っていてカマを焚くと、その筒が熱くなり湯を沸かす。ちょうど携帯用の湯沸かし器に似たものがあるが原理は同じである。俊夫の家の奥にはその鉄砲風呂があった。
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湯沸かし器はシュンシュンと怒ったような音をたて続けている。
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あなた様がここにいられないからでございます。もし私めを殴られるおつもりなら、老人ながらこの湯沸かし器で対抗します。けさ早く殺人現場を探しに行って、見つけました。
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きかん坊だから、この男はすぐカッと怒る。友人の間では、阿川は瞬間湯わかし器だというあだ名があるくらいだ。一瞬にしてポッポと熱くなるからである。
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噂に聞く「瞬間湯わかし器」の本領が、ついにここにきて爆発したのかもしれぬ。もっとも、それはおおむね同輩たちのあいだでのことで、ずっと後輩の私には阿川さんは常に優しく、少なくとも私のまえで怒ったことはそれまでについぞなかった。
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私のこだわりなんだ。自分のお茶は自分の湯沸かし器で作るのさ。
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彼は窓に何か魅力的なものを飾りたく、スクラップから電子部品を組み合わせて風変わりな形を作った。湯沸かし器で体を、排気管で腕や足を、フライパンで顔を作った。ボームはその後煙突の上部につけるファンネル・ハットを上部にかぶせると最終的にブリキの木こりの形になった。
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祐巳のことなんか、祥子さまは全然気にしていない。「あ、お湯が出ないのか」 ガスは供給されていないようで、湯沸かし器がついていない。仕方なく水で濯ぎながら、今が秋でよかったと思った。
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女が急にふり向き、おれたちは同時に、短く、あっと叫び合った。唖然としているおれに、湯沸かし器を止め、大きく目を見開いたまま、女が言った。
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化粧室のは、富士A3号とかいうガス湯沸し器につながっていて、これの導火用の焔が消えてしまっていたのは、ぼくたちが発見したとおりだが、これは書斎のストーブと同じく、十二時に階下で元を締めたため消され、二時半にまた開かれたためと思われる。この湯沸し器のことを考えただけでも、メーター・コックには手を触れてはならない道理だった。書庫は、西北の隅にカランが出ていて、隅のソファで読書する折などのため、ストーブが取りつけられていたそうだが、これはもうだいぶ前に取外され、いまはカランの口にもゴムのキャップを冠せて塞いだなり、久しく用いられていない。
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室内は春日山の木のにおいがつたわってくるような静かさである。部屋のすみに自動湯わかし器があり、ティーバッグが用意されているのが嬉しい。何はともあれ一風呂あびて湯わかし器のスイッチを入れ、べッドの上にころがると、しみじみと空腹感がこみ上げてきた。
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テーブルには各人が勝手に食べるように朝食用のシリアルや果物や電気湯沸かし器が並べられていた。宿屋は副業だと言うが、確かに訪ねてきた知人を泊めるのと変わらない気安さだ。
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快適・安全・省エネルギーのために各種配慮が求められている。局所給湯方式は、給湯が必要な箇所に小型の湯沸し器を分散配置するものである。飲用を中心とした用途に用いられている。
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外壁は水色に塗装されており、白色の玄関の扉には小さなガラスがはめ込まれた、ちょっとしゃれたアパートだった。給湯システムが整っているらしく、どの部屋の脇にも薄型の湯沸し器らしいものが見えている。「この辺りで、家賃はどれくらいするんだろうね」 「けっこう高いんじゃないですか」 二階へ上がる階段の下にしつらえられたポストを見ると、二〇一号室にはたしかに「野崎」の名前が書かれている。
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こんなに証拠を挙げられては戦う望み無し。スライトは依然として湯沸かし器を持ち、攻撃に備えたが、もう警戒する必要は無い。
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調理台の端に載っていた電動ミルに豆を入れる。湯沸かし器の湯をやかんに受け、ガス台に置いて点火する。ときどきは左の手首も使って、蒼の手出しを許さないほどよどみのない動作だった。
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ヘスが唯一の囚人となると、全刑務所長はヘスの精神状態を憂慮して、全員一致でほとんどの規則を緩和することとした。こうして以前は礼拝堂であった広い房に移ることが許され、いつでもお茶やコーヒーを飲めるように電気湯沸かし器が与えられた。房は施錠されず、洗濯室や図書館に自由に出入りできるようになった。
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必要なものもいくつか欠けているはずだったが、いったい今の私にとって何が必要なものなのか見当もつかなかった。私は浴室に行ってガス湯沸し器を点検し、壊されていないことをたしかめてから浴槽に湯を入れた。
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彼女の家の台所は私の台所とよく似ていた。流し台があり換気扇があり冷凍冷蔵庫がありガス湯沸し器がある。広さも機能性も使いこみ方も調理器具の数もだいたい同じようなものだ。
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二、三時間の眠りで朝倉の体力は回復していた。ダイニング・キッチンの壁についた瞬間ガス湯沸し器の口火に火をつけておき、朝倉はバス・ルームに入った。シャワーを浴びる。
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畳の部分は四畳半で、残り一畳半がビニールシートを張ったちいさな台所だった。壁にはおおきな湯沸かし器がむきだしでついていた。服や雑誌にコンビニ袋が雑多に散らばった部屋を足先でかたして、キャンディ吉田がスペースをつくってくれた。
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「焜炉」「茶炉」「風炉」とも言われる。元々は中国で茶の野点用に野外で火をおこすために考えられた携帯湯沸かし器であり、古くなったり、使い終わった後は廃棄されるのが慣例であった。そのため手の掛かった彫刻や造形を施された物はほとんどない。
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コートを脱ぎ、ベッドに腰を降ろしてタバコを吸っている。美津子はホーロー引きの大きな洗面器に瞬間湯沸し器で暖めた湯とタオルを入れたものと水差しを運んできた。洗面器を輻射熱式の石油ストーヴの前に置いた。
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水で洗うと、ドライヤーなしでは、かわくのにとても時間がかかるからだ。でも今夜は湯沸かし器をふんだんに活用した。ぬりなおした鏡の前で髪をかわかしはじめると、鏡の青い山やしげったたくましい葉のあいだから、光のたてがみ、アッシュブロンド色のたてがみがあらわれた。
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彼女は急いで、胸衣を脱いで、湯沸し器の前に屈み、水が少しずつ湯沸し器に流れ込むのを待った。「こんな湯沸し器なんか海の底に沈んじまえばいいのよ、」と彼女は、待ち遠しそうに、取っ手をがたがたさせながら叫んだ。
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浴室の壁の向こうで湯わかし器がごうごうと鳴るのを聞きながら湯が熱くなるのを待つ。謙造の目の前にひとつの情景が浮かび上がっていた。
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このとき、店舗のドアや窓は締め切られたままで換気されていなかった。その後、この従業員が手についた消臭液を洗うため湯沸かし器を点けた瞬間に店舗内に充満したガスに引火して爆発が起きた。爆発の衝撃で同店などのプロパンガスボンベの配管が破損して、可燃性のガスが流出したことも火災が広がった原因とみられる。
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