鳴りはためい

29 の用例 (0.00 秒)
  • 竜之助のかけたなぞがんとして今も耳の端で鳴りはためくのです。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • そう思って、なおかんしゃくを起こして、ひどく鳴りはためきました。 豊島与志雄『雷神の珠』より引用
  • 雷はすさまじく鳴りはためいて、地震のような大きい地ひびきがする。 岡本綺堂『綺堂むかし語り』より引用
  • 左手ゆんでに弓、右手めてに刀をぬきはなち、雷の鳴りはためくように大呼していた。 海音寺潮五郎『平将門 上巻』より引用
  • 耳に鳴りはためく焔のような物音をききながら無暗むやみにあるいていた。 梶井基次郎『梶井基次郎全一巻』より引用
  • そしてますます勢い強く鳴りはためいて、長者の家の近くに何度も落ちてみせましたが、仕掛けのしてある木には一度も落ちませんでした。 豊島与志雄『雷神の珠』より引用
  • 暫くしてからそんな事を話しているうちに忽ちピカッと光ったと同時に鳴りはためく音が聞こえた。 高浜虚子『丸の内』より引用
  • そして島前どうぜんの三つの島影へさして、六海里の海上を帆が鳴りはためく。 吉川英治『私本太平記』より引用
  • しかも、雷鳴が非常な速さで相ついで鳴りはためくのを見たり聞いたりするうちに身体がふるえだしてきた。 カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第二巻』より引用
  • というわけは、雷の神は空を鳴りはためきながら、どこに落ちてやろうかと見下みおろしているうちに、長者の庭の木に仕掛しかけがしてあるのを気づいてしまったのです。 豊島与志雄『雷神の珠』より引用
  • それに向って発射される高射砲のとどろきなどが、殆ど耳を聾せんばかりに鳴りはためく。 三好十郎『樹氷』より引用
  • 遠くでしきりに鳴りはためいている激しい雷の音だけが、この陰惨な静けさを破る唯一の音だった。 サド/澁澤龍彦訳『ソドム百二十日』より引用
  • 父のくる日の母のよろこびようはこのうえもなく大きく、軒端の風鈴も母の心を象徴するかのように威勢よく鳴りはためいた。 横溝正史『金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家 上』より引用
  • 鼻の先にぴかりと光ったのが早いか、鳴りはためいた。 小島烏水『不尽の高根』より引用
  • それらはほとんど皆小さなショウマンが大きなショウマンを嫉妬したり邪魔にしたりして否定しているだけであって、鳴りはためいている大太鼓の中で小太鼓が騒いでいるようなものであって格別の意味をなす発言だとは思われない。 三好十郎『絵画について』より引用
  • それがその日に限って隣室で電話のベルが鳴りはためくまで目がさめなかったというのは、やはりこのまえの事件以来引きついだ疲れと、ちかごろの不快指数のせいだろう。 横溝正史『金田一耕助ファイル16 悪魔の百唇譜 v0.9』より引用
  • やがて、窓外の柿若葉に雨ツブの音も荒らかに馳けて来て、どこかへ落ちたような雷が鳴りはためいた。 吉川英治『随筆 新平家』より引用
  • こうして小半時こはんときもたった時、船は桟橋につながれたと見えて、二度目の汽笛が鳴りはためいた。 有島武郎『或る女』より引用
  • こうして小半時こはんときもたった時、船は桟橋につながれたと見えて、二度目の汽笛が鳴りはためいた。 有島武郎『或る女』より引用
  • もうおよそ何時頃であろうか、百八つの梵鐘はまだ加十の頭の中で陰々と鳴りはためいているのに、見上ぐれば月はもう大分傾いてちょうどJOAKの鉄塔の上に、それとても確かに月であるかどうか、朦朧たる加十の眼には確かには映じて来ぬのである。 久生十蘭『魔都』より引用
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