颯と

全て 副詞
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  • ただしんとして縁板がさっと白くなったと思うと、水はひたひたと畳に上った。 泉鏡花『黒百合』より引用
  • 平山の首は宙天ちゅうてんに飛んで、一緒に寝ていた小栄のかおに血がさっとかかる。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • と雨戸を一枚、さっと風が入って、押伏おっぷせて、そこに置いた洋燈ランプが消えた。 泉鏡花『沼夫人』より引用
  • 併し、気のせいか彼女の美しいかがやきの顔に、不安の影がさっと通った様に思えた。 川田功『偽刑事』より引用
  • その時に、四十八人の的持はてわけをして北の方の的場へさっ退きました。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • こう言ってお君は、手にしていた扇子をさっと開いて投げました。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • ちからこめて、むかうへしてたがかうがないので、手許てもとくと、さつひらいた。 泉鏡花『怪談女の輪』より引用
  • お辞儀のリズムにつれて長髪がさっと額にかかるのを氏は一々き上げる。 岡本かの子『鶴は病みき』より引用
  • と、それを聞くと岩太郎はさっと顔色を変えたが、妙な人のために制せられた。 国枝史郎『八ヶ嶽の魔神』より引用
  • 将軍の馬車の上に紫の旗が一流れさっとなびくのが見えた。 夏目漱石『趣味の遺伝』より引用
  • もりまくさつちて、双六谷すごろくだに舞台ぶたいごと眼前めのまへひらかれたやうに雪枝ゆきえおもつた。 泉鏡太郎『神鑿』より引用
  • 音なくてと曇るは霧か、鏡のおもては巨人の息をまともに浴びたる如く光を失う。 夏目漱石『薤露行』より引用
  • いわゆる引き上げの合図でもあろう、手に持っていた龕燈がんどうを空へさっと向けたのである。 国枝史郎『大鵬のゆくえ』より引用
  • パチパチパチパチパチパチと、岩燕いわつばめが群をなしてさっと頭上を翔け過ぎた。 国枝史郎『神州纐纈城』より引用
  • 云い捨てクルリと馬の首を東南へ向けて立て直すと、さっとばかりに走らせた。 国枝史郎『郷介法師』より引用
  • その機会を狙ったのであろう、刺客の一人が群を離れ、さっと安房守の背後に迫った。 国枝史郎『大捕物仙人壺』より引用
  • 自分は颯と電気にでも打たれた様に感じた。 石川啄木『雲は天才である』より引用
  • さっと一条の冷い風が、電燈の細い光に桜を誘った時である。 泉鏡花『売色鴨南蛮』より引用
  • その振りがようやくおさまったと思う頃、さっと音がして、病葉わくらばはぽたりと落ちた。 夏目漱石『野分』より引用
  • お若はわなわなと身を震わしたが、左手ゆんでに取ってじっと見る間に、おもての色がさっと変った。 泉鏡花『註文帳』より引用
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