顔を合わせよう
17 の例文
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今見せた自分の無様さが恥ずかしいらしく、顔を合わせようとしない。
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美保子はこれまでに何度か、光岡と対面したことがある。だがこのような形で再度顔を合わせようとは、お互いに想像すらしていなかったはずだった。
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署に戻ると、刑事部屋に井上が居残っていた。ほかにも数人いたが、井上以外は顔を合わせようとしない。様子が変だった。
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「紀子さん、俺の赤いビームを見ただろう」 彼女はそんなものは存在しないと言い張る。肩を掴んで顔を合わせようとすると、サッと彼女の顔が逃げる。上から覗くと下を向き、下から見上げると空に逃げる。
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私は彼を尊敬せずにはいられず、心から、別れなければよかったと思った。しかし私は前よりも胸がどきどきするばかりで、彼と向かいあって顔を合わせようという勇気も望みもなかった。火の流れは樹木と聖母の姿を呑みこんだ。
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私はある会合の席で彼といっしょになったことがあった。彼はちょっと笑って、ここで顔を合わせようとは思いもよらなかったと言いながら、手を差し出した。「しかし」と彼がささやいた。
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アンナ・ヴィクトリアはその長い前半生を女子修道院で過ごした。彼女は不器量なことで知られ、叔父オイゲン公子は生涯一度もこの姪と顔を合わせようとしなかった。オイゲン公子は、元々は同名の甥孫ヨハネス・フランツ・オイゲンに遺産を全て譲るつもりだったが、彼が1734年に20歳の若さで亡くなった後、新しい遺言書を作成しないまま、自身も1736年に死去した。
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相手が終始、顔を合わせようとせず、懐徳の微妙な表情が見えないのは幸いだった。「とにもかくにも何事かあったら、またここへ来てくださりゃ、お力になれると思いますぜ」 それじゃあ、と、男は立ち去っていった。
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用を済ませ手を洗っているうちに、ふと根本の頭に単純な疑問が涌いてきた。田辺専務が意図的にトイレで顔を合わせようと企んでも、根本がトイレに立ったことをどうやって知るのだ。彼は、課長の滝沢亜矢子や広報部長の顔を思い浮かべた。
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すなわち「貴婦人」とは、神聖ローマ皇帝カール5世の叔母のネーデルラント女総督マルグリット大公女と、フランス王フランソワ1世の母ルイーズ・ド・サヴォワを指している。犬猿の仲の当事者同士が顔を合わせようとしなかったため、彼らの母と叔母が代わりにカンブレーでの直接交渉に出向く事態となった。マルグリットはルイーズの弟のサヴォイア公フィリベルト2世の未亡人だったため2人は義姉妹だったが、交渉の場では激しい応酬を繰り広げた。
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生まれてくる子を育てることの喜びも楽しみも、無残に奪われてしまったのだ。食事を運んでくる園にも、枕辺に侍っている佳代にも、玉子は顔を合わせようとさえしなかった。が、ある朝、玉子は部屋に入ってきた佳代をじっとみつめた。
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そのとき、何かが顔の近くで、ぴくぴく動いた。四つんばいになって、小さなどう猛な生き物に顔を合わせようとしたら、それはロンの足だった。あたりを見まわすと、彼らとハーマイオニーは、森の地面に横になっていた。
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無論、エイブルスはもう顔を合わせようとしなかった。凋落の一語を噛み締めたらしいマーサの顔がいよいよ白くなり、吊り上がった目に狂気寸前の光が宿る。
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そうやって何を考えているのか、はたの者にはまったくわからなかった。あの聖エルザ学園を支配する壮大なもくろみが崩壊したあと、どす黒く表情をかげらせて帰宅し、そのまま自室に閉じこもってしまって、以来ほとんどだれとも顔を合わせようとしない。姉小路邸は、その年若い主人ともども、時の流れにうち捨てられたように、いつもひっそりと静まりかえっていた。
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こういった話が一時間半のあいだに詰められていったのだが、その間、平田はまったくカヤの外に置かれていた。麻貴の事務所社長の梓は、麻貴と涼子の顔ばかり見て話し、ときおり妹の亜貴にも声をかけるが、涼子の隣りに座った平田には、話しかけもしなければ、顔を合わせようともしなかった。見事なまでの無視である。
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それぞれが一芸に秀でた優秀な捜査官ながら、性格的に難を抱え、通常の組織ではやって行けないはみ出し者ぞろい。中でも優秀な法医学医師で天才的頭脳を持ちながら「対人恐怖症」を抱える赤城左門は、百合根と顔を合わせようとすらしない。STを束ねるために、百合根は四苦八苦するが、捜査一課との連絡係である元先輩の菊川警部補からは厭味を言われ、現場の刑事たちにはあからさまに疎まれ、落胆する。
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