面はゆい

全て 形容詞
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  • 鋭い若者の眼は、面はゆげに少女の頬にのぼつた紅潮いろざしを見のがさなかつた。 平井肇『ディカーニカ近郷夜話 前篇』より引用
  • 僕はちょっとおもはゆくなって下を向き、鉄兜を脱いでから、また顔をあげた。 レマルク/蕗沢忠枝訳『西部戦線異状なし』より引用
  • だからbellという呼称も、ノートの中ではマミを面はゆくはさせない。 姫野カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』より引用
  • 自分のことをうたわれたりしたら、おもはゆいものでしょうしね。 上橋菜穂子『守り人シリーズ08 天と地の守り人 第一部』より引用
  • 時刻がたち、彼らのところにもどっていくのが、なにかすごくおもはゆくなってきた。 モーム/北川悌二訳『人間の絆(下)』より引用
  • その日のピエロはコロンビイヌを軽く抱き止めて面はゆげに見物席を隅から隅まで見まわした。 岸田国士『ふらんす役者気質』より引用
  • そして自分の描き出した姿について面はゆい気がした。 アンダスン/山屋三郎訳『ワインズバーグ・オハイオ』より引用
  • だからぼくは、芸術家のように見られたり思われたりするのが面はゆいし、芸術家ぶるのはとても厭ですね。 小堺昭三『カメラマンたちの昭和史(1)』より引用
  • 愛という言葉は面はゆい言葉であった。 三浦綾子『氷点』より引用
  • 火吹だるま、 初立うひだちし生命の日かな、 面はゆに火屑ほくづを吹きぬ。 薄田泣菫『泣菫詩抄』より引用
  • 耕吉はそんな便りを聞くたびに、妻子の前へも面はゆい思いのされたが、苦笑にまぎらしているほかなかった。 葛西善蔵『贋物』より引用
  • 白昼の光に照らされて、見なれた建物が並んでいると、なんだか面はゆい気までする。 北杜夫『マンボウぼうえんきょう』より引用
  • 軽犯罪を見破られた時の面はゆさがあるからだろう。 梅原克文『カムナビ(下)』より引用
  • 昔に立ち戻って幼稚な議論をたたかわせる気はなかったし、ここで今更暗殺教団というような言葉を口にすることさえ面はゆい気がしたのだ。 半村良『石の血脈』より引用
  • それを知りつつ、読耕斎があえて〝史局〟などと評してくれるのが面はゆかった。 冲方丁『光圀伝』より引用
  • 綱條や家人たちから、まるで客のように迎えられるのが、なんとも面はゆかった。 冲方丁『光圀伝』より引用
  • もらってくれる人の有無は別として面はゆい。 田丸公美子『パーネ・アモーレ イタリア語通訳奮闘記』より引用
  • そういわれて、突然のことなので、ちょっとおもはゆかったが、かれはその言葉をむしろ冷やかに聞き流してしまった。 蒲原有明『夢は呼び交す』より引用
  • 新大工の年季が明けたばかりでこんなことを喋ることになろうとは思っていなかったので、少々面はゆい。 熊谷達也『邂逅(かいこう)の森』より引用
  • なにか面はゆく、菊千代は立って硝子戸を開けました。 豊島与志雄『高尾ざんげ』より引用
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