隋唐書風
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書者は不明であるが、魚住和晃は、「渡来人が書したと想定される作」と述べている。書体は縦長のやや痩せた楷書体で、書風は中国・初唐時代に通じるいわゆる隋唐書風である。縦画が極めく強く、横画には隷書の名残りの波法を示しており、典型的な欧陽詢・欧陽通父子の書法といえる。
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また文字は角張っており、「天」や「大」の字が左に傾く特徴があることから、初唐の頃の書風といわれている。飛鳥時代の書風は、当時、百済で流行していた六朝書風に始まり、やがて遣隋使・遣唐使の派遣により直接中国大陸の書が流入し、隋唐書風へと変化していく。その飛鳥時代の書風の変化の好例として引用されるものに、『法華義疏』と『金剛場陀羅尼経』があるが、『法華義疏』が615年頃の筆跡であるのに対し、『金剛場陀羅尼経』は朱鳥元年の年紀を有する筆跡である。
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