陰気臭い

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  • 水不足の心配がないとはいえ、夏がこう陰気臭くあっていいものではない。 樋口有介『彼女はたぶん魔法を使う』より引用
  • それがこの青年をひどく陰気臭く見せるが、性格がそうなのかどうかはわからない。 光瀬龍『征東都督府』より引用
  • その陰気臭い顔には、やはり瞬間、ぱっと喜悦のようなものが拡がった。 北杜夫『楡家の人びと (下)』より引用
  • この家を中心とする付近一帯をも、陰気臭く巻き込んでしまった。 ステーマン作/松村喜雄訳『マネキン人形殺害事件』より引用
  • しかし向かいの百姓家はそれにひきかえなんとなしに陰気臭い。 梶井基次郎『温泉』より引用
  • しかし向いの百姓家はそれにひきかえなんとなしに陰気臭い。 梶井基次郎『梶井基次郎全一巻』より引用
  • その上病気のせいでもあろうが、常に陰気臭いんきくさい顔をして、うちにばかり引込ひっこんでいた。 夏目漱石『硝子戸の中』より引用
  • ドイツ女は陰気臭い、フランス女は浮わき者、イタリア女は情熱的だといった。 フローベール/白井浩司訳『ボヴァリー夫人』より引用
  • 安田という男は、そういう少し陰気臭い高村家にはうってつけの人物であった。 半村良『平家伝説』より引用
  • 見るからに陰気臭くて、何か妙に不吉な感じが漂っている。 南條範夫『山岡鉄舟(一)』より引用
  • それにここの陰気臭い連中は趣味に合わなかった。 池上永一『シャングリ・ラ 下』より引用
  • 啓一はなんとなく家へ入りそびれているような夕涼みの人々の間を、いつもの陰気臭い表情でゆっくりと歩いた。 半村良『わがふるさとは黄泉の国』より引用
  • 「この店譲ります」と貼出はりだししたまま、陰気臭くずっと店を閉めたきりだった。 織田作之助『夫婦善哉』より引用
  • 「この店譲ります」と貼り出ししたまま、陰気臭くずっと店を閉めた切りだった。 織田作之助『わが町』より引用
  • 前は実に明るくて、人に対して親切だったのが、もう彼にはそういう所がなく、怒りっぽくて、陰気臭くなっていた。 ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 下巻』より引用
  • ひとり黙々と食いに食って飽満しているばかりでは、その方がよほど陰気臭くてやりきれないだろう。 種村季弘『食物漫遊記』より引用
  • いかにも陰気臭いところではあったが、それでもそこは、私自身の場所と呼べる最初のところであり、そこに私の書物があり、削る鉛筆が何本も立っている鉛筆立があり、そのほか私がなりたいと思っていた作家になるために必要とすると感じた、ありとあらゆるものがあったのだ。 カポーティ/龍口直太郎訳『ティファニーで朝食を』より引用
  • バーノンおじさんは、どこか大きな町はずれの、陰気臭いホテルの前でやっと車を止めた。 ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 01 ハリー・ポッターと賢者の石』より引用
  • 病院は古い木造の三階建てで、表から見ると苔の生えた塀や消えかかった看板の文字や曇ったガラスのせいで陰気臭いのに、裏から中庭に入るとそこにはたっぷりと日が差し込んでいて明るかった。 小川洋子『妊娠カレンダー』より引用
  • で、町の魅力と、母や兄弟に対する親和の情とが、かなり強いものになっていたとしても、もし彼に、父に逢えるという大きな楽しみがなかったとしたら、彼はわざわざ四里もの道を、陰気臭い家までやって来て、祖母の顔を見る気には、まだなかなかなれなかったであろう。 下村湖人『次郎物語』より引用
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