鈍色の夢
11 の例文
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来月から私は専心に書こう。三月にならないうちに「鈍色の夢」も書けなければならないのである。精々丹精して書きあげたら又どうにかしてもらえる事を信じて居るより仕様がないのである。
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母上珍らしく食堂で御食事をなさる。ゆうべよなか近くなってから考えた「鈍色の夢」の筋書を母上にお見せする。どうかしてよく書きたい。
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「貧しき人々の群」の中に「鈍色の夢」を入れて仕舞った方がよかろうと思う。お米の事を書きたい気がして居る。
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歴史などの話も出てグリース史をかして下さる。「鈍色の夢」の筋に関しての御意見 一、非常にアンビシャスなもので、勇気をもってやって見れば立派に出来れば大したものだ。二、庸の助を現在的に出すこと、浩の対照として、お咲を働かせ、おらくをいかせる。
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二月中に「貧しき人々の群れ」を書きあげなければ「鈍色の夢」を書いて居る暇がないであろう。文典をもしらべなければならないかと思うと、たまらなくなる。
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八月中には、大体の結構は出来上って居なければならない。九月中には、胚胎を訂正し、次の月には、何か一つ出来たら書き、若し出来兼ねたら、鈍色の夢をも一度見なおさねばならない。その時はかなり熱して書いたものも、今になると、あきたらぬ節が思いの外に多いのに失望する。
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敦子氏より葉書をくれた。「鈍色の夢」はどうしてもツルゲネフの影響をうけるらしい。とくに潔の形が非常に頭に描かれて居る。
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夜は何と云っても涼しくなって来た。「鈍色の夢」に関して少し考える。千葉先生のところへ御返事をあげたいと思ったけれども、十七日午前に坪内先生のところへあがるのに、少しは考えもまとめて置きたいと思うので何だか落付けない、題も「鈍色の夢」は何だか虚無的でいけないから「彼方に遠く」としようかしらんとも思う。
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「鈍色の夢」に関して少し考える。千葉先生のところへ御返事をあげたいと思ったけれども、十七日午前に坪内先生のところへあがるのに、少しは考えもまとめて置きたいと思うので何だか落付けない、題も「鈍色の夢」は何だか虚無的でいけないから「彼方に遠く」としようかしらんとも思う。
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夜はかなり涼しい。「鈍色の夢」はこまかいプランをたてて見よう。
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