重々しい足どり

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  • 両親は重々しい足どりで、上体をまっすぐに、脚を硬直させて、歩くのだ。 モーパッサン/杉捷夫訳『くびかざり』より引用
  • コープランド医師は、重々しい足どりで玄関から寝室へ行き、部屋着と肩かけと部屋ばきを取って台所へ戻った。 マッカラーズ/河野一郎訳『心は孤独な狩人』より引用
  • 大きな音を立てて、彼は空部屋のガラクタの積み重ねられた上へ空箱を投げ込んで、それから重々しい足どりで階段を降りて行った。 アンダスン/山屋三郎訳『ワインズバーグ・オハイオ』より引用
  • そして身振りひとつしないで、重々しい足どりで王のほうに進み寄り、王のお手をとって無理に立ち上がらせ、玉座のの窓のひとつまで、王をお連れしました。 佐藤正彰訳『千一夜物語 08』より引用
  • たっぷり一時間は待たせた挙句、やっと伯母は重々しい足どりでやって来た。 曾野綾子『太郎物語』より引用
  • メグレはパイプをふかしながら、重々しい足どりで列車ぞいに歩いていった。 シムノン/稲葉明雄訳『怪盗レトン』より引用
  • クロードは重々しい足どりでゆっくりと歩いていた。 ユゴー/辻昶・松下和則訳『ノートルダム・ド・パリ(下)』より引用
  • あの女は、ご主人に凶事だけしかもたらさないと感じていたから、気の進まぬ重々しい足どりで、それでも使命を果たすべく出発した。 パール・バック/大久保康雄訳『大地(2部)』より引用
  • エンマは神父が重々しい足どりに、頭を肩にちょっとかしげ、両手を心持ち広げて前に突き出して歩いて行き、二列に並べてあるベンチの間に姿を消すのを見ていた。 フローベール/白井浩司訳『ボヴァリー夫人』より引用
  • アトスは立ちあがると、落ちついた重々しい足どりで若い友のそばに行き、やさしく抱いてやったが、すすり泣きをしているのを見ると、気品のある納得させずにはおかぬといった声で、こういった。 アレクサンドル・デュマ/江口清訳『三銃士(下)』より引用
  • 女たちがデッキで船の留守番をしながら子供をあやしているあいだ、居酒屋まで行き、一杯ひっかけ、また重々しい足どりでもどってくる男たちのように。 シムノン/長島良三訳『メグレ夫人の恋人』より引用
  • 東と西と北と南から、森を抜けて、重々しい足どりの粗野な四つの人影が、背の高い草を押したおし、樹の枝をぴしぴし折りながら、中庭でおち会うために用心深く大股に歩いてきた。 ディケンズ/本多顕彰訳『二都物語(上)』より引用
  • カチンと下駄げたかかとを合わせた相撲取りが定吉の襟首えりくびをつまみ上げ、大映映画の大魔人だいまじんみたいな重々しい足どりでゆっくりと歩き出した。 東郷隆『(定吉七番シリーズ 4) ゴールドういろう』より引用
  • ライオンは、たえずうたいながら、ゆっくりと重々しい足どりで、やってくるところでした。 ルイス/瀬田貞二訳『(ナルニア国物語6) 魔術師のおい』より引用
  • 重々しい足どりの音、剣のがちゃがちゃいう音にまじった、なにか言い交わす人の声が、あれほど喧騒をきわめた会食者たちの大声を制し、みなの注意を集め、たちまち、不安にみちた静寂が訪れた。 アレクサンドル・デュマ/泉田武二訳『モンテ・クリスト伯(1)』より引用
  • 各1対のクラリネット、コルネット、トランペット、さらに2つのチューバを含んだ楽器法は、変ロ短調の主部の重々しい足どりにも、また長調の中間部の慰めるようなノルウェー風の旋律もうまく適ったものである。
  • いくらかウォルト・ホイットマンの手本によって扮装したモーセ、このきらびやかな芝居がかったモーセが、長い杖をつき、主神ヴォータンの重々しい足どりで、火のように、沈んで、ユダヤ人の先頭に立って、砂漠をさすらうのが、見えた。 ヘッセ/永野藤夫訳『荒野の狼』より引用