遽しい

全て 形容詞
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  • その中を二台の馬車が急遽けたたましい音を立てて通って行った。 水野葉舟『香油』より引用
  • この時、玄関に人の騒ぐ気配がし、遽しく廊下を清右衛門が駈け込んで来た。 五味康祐『刺客(せっかく)』より引用
  • 今年の早さは、早さというよりも遽しさであると思われます。 宮本百合子『獄中への手紙』より引用
  • 静まり返っていた屋敷内に、急に廊下を行交うあわただしい人々の跫音あしおとがし出した。 五味康祐『薄桜記』より引用
  • 朝食をあわただしく済ませて、安倍が出勤して行ったあとは、二人の天下である。 梶山季之『わが鎮魂歌』より引用
  • 社長は彼を残して、あわただしく東京へと戻って行った。 梶山季之『那覇心中』より引用
  • 朝と昼とは家内じゅうがそこで遽しく食事をした。 宮本百合子『猫車』より引用
  • 現に直ちに名古屋に帰ってなすべき仕事があり、少しでも証言を進めておくためにあわただしい証言となったのである。 大岡昇平『ながい旅』より引用
  • 朝からのあわただしい人の出入りに次男は大凡おおよそを察していた。 五味康祐『刺客(せっかく)』より引用
  • ホンの会話的の軽い非難だったが、答えは急遽せわしかった。 幸田露伴『鵞鳥』より引用
  • 加藤は飛行機で、広島に駈けつけると言い、あわただしく電話を切る。 梶山季之『女の警察』より引用
  • 廊下に出ると、どこかの階段からあわただしく駆ける跫音が聞こえた。 竹本健治『匣の中の失楽』より引用
  • しかもその勢いには、普段の曳問に似合わぬあわただしさがあった。 竹本健治『匣の中の失楽』より引用
  • 俥の鈴の音や、自動車の警笛が、並んで立っている彼女等の背後を遽しく掠める。 宮本百合子『黄昏』より引用
  • 船と歩廊との間の梯子のあたりに、匂うような感動が伝わって遽しく往来がつづいていった。 横光利一『旅愁』より引用
  • 都会のあわただしさや早老を厭わしく思った時、藤村は心に山を描いた。 宮本百合子『藤村の文学にうつる自然』より引用
  • 間もなく、玄関から門の方へ運ばれていく棺に日の射しているのを眺めながら、矢代は去るもののこの遽しさだけはもう誰のものでもないと思った。 横光利一『旅愁』より引用
  • 袋と洋傘を一ツの手に掴んだ肥った婆さんが遽しく乗り込んで来た。 宮本百合子『一隅』より引用
  • 電報を受取ると同時に、ゆき子は、不思議にあわただしい心持になってきた。 宮本百合子『我に叛く』より引用
  • 宗意が尾形を訪ねるとここもよめヽヽと忰が時疫で、小作人らがあわただしく出入りしていた。 五味康祐『刺客(せっかく)』より引用
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