違ひなからう
17 の例文
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かやうな妖怪が出没する以上は、ヤハリ地獄の八丁目に違ひなからうよ。
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永劫に消散する事の期せられぬ疑ひは、先進国に対して、文明の変つた島の宮廷が抱いた気おくれから来たはずの、虚飾態度に対してゞある。末葉の我々の思案に能はぬものがあつたに違ひなからうと思ふ。私の小論文で、若し決める事の出来たものがあつたとしたなら、「日本紀」あつて、「日本書紀」のなかつた事実である。
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これは、必ず清んで読んだものに違ひなからう。尚このことは後に論ずるつもりである。
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実は何をやつてゐるか、僕にもはつきりとはわからないんだ。成程研究してゐるものは、各国の文学に違ひなからう。さうしてその文学なるものは、まあ芸術の一部門とか何とか云へるにや違ひない。
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こは臆説であるが、極めて妥當の解釋で、恐らく間違ひなからうと思ふ。
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悲しいことに僕にはもう、あんたがた年頃の青年の気持がわからなくなつて来てゐるが、お見受けするところ君はかなり神経質なくせに、どこかふてぶてしい野心家の風貌がある。と云つてもそれは、いづこを指すともさだめのない、曠野の風みたいな粗々しいものには違ひなからうがね。
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それには、彼女の夫君が、久保の「階段」を欲しがつてゐるから是非とも譲り享けたい云々といふことが、至極簡単に記されてあつた。そして里に残して来た方も、あの時はあなたと争つて奪つたものゝ、つい忘れて来てしまつたから、それと一緒に送るよう手配して欲しい、屹度今となればその方をあなたは望むに違ひなからうからと云ふような意味のことが附け加へられてあつた。
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といふのは、却つて新興勢の手の届かぬ不敗地に籠つて己を固めた具合で、頼朝は江戸氏に命じて、これを武蔵国全般の司とせざるを得なかつたのである。この江戸氏の古跡は今でいふ「東京丸の内」の中にあつたに違ひなからうといふけれども、全然いん滅してしまつてゐる。それは、この地へ入城早々の徳川氏として、それこれを顧みるにいとまなく、地を掘り、石を起して、十中十まで築城修理に急だつた。
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彼は現在、歌舞伎座の支配人になつて居るが、相變らず折々の會見や手紙で、私の脚をカツ氣にさせたり、Scout's pace に走らせたりしてゐる。御存知には違ひなからうがスカウツ・ペースといふのは一哩を十分強で驅るハイキングの術語である。因みに彼との二人雜誌は後に詩と短歌を主にして「金と銀」と題し、半年あまりも續けたが他方面には寄贈しなかつた。
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何故といふに、みすみす原価より高く利徳といふものを加へて品物を、知らん顔して人に売るといふことが、どうも気がひけてならなかつたからである。商品に手数料の利徳といふものをつけるのは当りまへであるには違ひなからうけれど、性分だ、その利徳はただ儲けの為に人に押し付けるやうで、客に価値を訊かれても、さそくに大きい声では返事も出来なかつた。こんな風だから三年目には家を潰して田舎落ちした。
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彼は現在、歌舞伎座の支配人になつて居るが、相変らず折々の会見や手紙で、私の脚をカツ気にさせたり、Scout's pace に走らせたりしてゐる。御存知には違ひなからうがスカウツ・ペースといふのは一哩を十分強で駆るハイキングの術語である。因みに彼との二人雑誌は後に詩と短歌を主にして「金と銀」と題し、半年あまりも続けたが他方面には寄贈しなかつた。
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だから、まあ早く行つて見給へ。君は多分間違ひなからう。僕らはもう敗軍の將だから、何も云はないんだ。
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第三首目は、例の飄逸味が出過ぎてゐる嫌ひはある。此は前のを、鎮撫総督福井来着の時のものと見て、其よりも更に先だつ、慶応三年のものには違ひなからう。が、十月十四日の将軍の大政奉還上奏、十五日の勅許あつて直後の歌とは、断言は出来ない。
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だが私がいま話し出すことだけは到底常凡の脚がかりではない筈だ。平凡な三面記事の間に交つて、時折信じられないニュースが現はれるやうに、そしてそれがニュースといふべきものだが、とにかく、ざつとのあらましを伝へただけで諸君は早くも仰天するに違ひなからうと思ふ。
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家康が、政宗を評して「膽剛大才」といつたが、かういふ先入主や、獨眼龍などといふ名稱が、かへつて政宗を過まつてゐると思ふ。線の太いことでは、元龜天正の大物ばかりにぶつつかつてゐる家康の眼にも、恐ろしい荒削りに見えたに違ひなからうが、謙信や信玄よりも、遙かに、政宗の性格や經綸は複雜であり、また、思想があつた。歐洲へ支倉六右衞門を遣つたことも、史書の多くが、彼の征服慾としてゐるが、事實は、文化使節なのであつたし、あの片嵎にゐて、宗教政策に眼をつけてゐたなど、戰國そだちには稀れである。
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キツと神様のお使に違ひなからう。ついては此服は私が頂戴する。
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