過すため

14 の用例 (0.00 秒)
  • 急いで出て来ようとしていたのは、円城寺と二人で過すためではなかったか。 赤川次郎『くちづけ 下』より引用
  • 婚約をしたばかりで、その週末をM氏の別荘の客として過すためにきていたという。 森瑤子『さよならに乾杯』より引用
  • ぼくと弟は夏休みの後半をその祖母のもとで過すために、仙台の孤児院から故郷の町へ着いたところだった。 井上ひさし『四十一番の少年』より引用
  • それにしても彼等の様子を以て、休憩時間を過すためのそれであると思うには、お茶や午睡の時間が長過ぎた。 山之口貘『ダルマ船日記』より引用
  • 夕食までまだかなり時間があったし、それに天気もすばらしかったので、この残りの二時間を過すために、いくつかの方法があげられた。 トルストイ/木村浩訳『アンナ・カレーニナ』より引用
  • だから、一生を休みない労働の中で生きてきて老人になり、自分の仕事や生命に見切りをつけた人が、最後のひとときを楽しく過すために全財産をまとめてここへやって来ます。 胡桃沢耕史『旅券のない旅』より引用
  • 何日か休みが続いて、その時、ミリアムの祖母はもう大分よくなっていたので、ダアビイにいる娘と数日を過すために、馬車に乗って出掛けて行った。 ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 下巻』より引用
  • 費用はいくらでも使えと阿部社長は言ってはくれたが、それはウイスキーを学ぶためにであって、この町で無為に時を過すためにではあるまい。 川又一英『ヒゲのウヰスキー誕生す』より引用
  • しかし、正月を東京で過すために、後嗣の治が暮の三十日に北海道から帰って来て、道助の許に挨拶に現われた時には、道助はその前に羽織袴に身を正していて、彼を迎えた。 柏原兵三『徳山道助の帰郷』より引用
  • 週末を、あるいはヴァカンスを楽しく遊び過すためにこそ、猛烈に仕事をするんだなどと言おうものなら、白い眼で見るか気でも狂ったのかと疑われる。 森瑤子『別れの予感』より引用
  • 八月に、鮎太は任地の豊橋とよはしに住まっている両親のもとへ、一年ぶりで、そこで夏の休暇を過すために出掛けて行った。 井上靖『あすなろ物語』より引用
  • あらゆる完璧のしるしを頭上にいただきながらも、デッドロック家の奥方はリンカンシア州の屋敷を引揚げ、パリへの出発に先立って数日間をロンドンの邸宅で過すために帰ったが、パリには数週間ほど滞在の予定で、それ以後の行動はまだきまっていない。 ディケンズ/青木雄造・小池滋訳『荒涼館(1)』より引用
  • もともとその山荘も、ただ彼と、めくるめく夏を過すために建てたものだが、期待はすべて裏切られ、洋子に与えられたのは、苦い屈辱にすぎなかった。 中井英夫『とらんぷ譚』より引用
  • ヴロンスキーも、もうこれ以上の試みはむだだと悟り、ここ数日をペテルブルグで過すためには、まるで知らない町にでもいるように暮さなければならないから、自分にとって耐えがたい不愉快な事がらや、侮辱にあわないように、以前の社交界との交渉を、いっさい避けなければならないと考えた。 トルストイ/木村浩訳『アンナ・カレーニナ』より引用