近々と

全て 副詞
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  • 源氏は病む妻のそば近々と寄り、葵の上も、源氏にときどき返事をする。 田辺聖子『源氏紙風船』より引用
  • 近々とそれを見れば、まことに眼もくらむばかり仰山ぎようさんな旅行陣であった。 吉川英治『新書太閤記(五)』より引用
  • Kは、自分がどこにいるのかもわからず、僧に近々と身を寄せていた。 カフカ/飯吉光夫訳『審判』より引用
  • その時また往来に、今度は前よりも近々ちかぢかと、なつかしい男の声が聞えた。 芥川竜之介『奇怪な再会』より引用
  • 彼女たちはいずれも床に両膝を突いて、左右から近々と私を眺めていたのです。 色川武大『恐婚』より引用
  • 近々と、薄い闇を通して、あの人の、美しい澄みきった眼が見えました。 豊島与志雄『食慾』より引用
  • 小野寺は近々と、いたわるようにして見つめ、意外なことを切りだした。 南里征典『成城官能夫人』より引用
  • そして神は今はもうすぐ目の前に近々と寄って立っておられた。 ヘッセ/芳賀檀訳『漂泊の人(クヌルプ)』より引用
  • 眼を近々と寄せた彼女たちの字を書く時こそ一生懸命であった。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • 山本勝枝と名乗った婦人は、顔を寄せて近々と青鹿の目をのぞきこんだ。 平井和正『狼の紋章』より引用
  • 信長は近々と馬を山麓さんろくに寄せ、あちらに行き、こちらに行きして観察した。 海音寺潮五郎『新太閤記(二)』より引用
  • バックして来る車を待ちながら西村は侑子の顔を近々とのぞきこんで言った。 半村良『軍靴の響き』より引用
  • 又私の理想は近々と現在の私に這入はいりこんで来て、このままの私の中にそれを実現しようとする。 有島武郎『惜みなく愛は奪う』より引用
  • 近々と、城門の際まで寄ると、彼は腰の金采きんさいを抜いて、城兵へ振り示した。 吉川英治『新書太閤記(九)』より引用
  • 政宗勢も其先鋒は其辺まで押出して居たから、両勢は近々と接近した。 幸田露伴『蒲生氏郷』より引用
  • そして鏡を手に取って近々と自分の顔を写して見た。 有島武郎『クララの出家』より引用
  • そして鏡を手に取って近々と自分の顔を写してみた。 有島武郎『生まれ出づる悩み』より引用
  • 船はもう神戸に近く、陸上の人家も人も近々と目に迫つて來た。 水上滝太郎『貝殻追放』より引用
  • この男は、他の者と違って、近々と話をしてくれるらしい。 松本清張『かげろう絵図(上)』より引用
  • 二人がどんなに近々と寄りそっているかを彼女は見た。 バローズ/佐藤高子訳『戦乱のペルシダー』より引用
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