軍民離間
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とにかく今まで猫のように大人しかった政党、例のロンドン条約問題で青年将校達を怒らせた若槻総裁の言論などを除けば、軍部の云うことに対しては今までグーの音も出なかった政友会や民政党が、今度の議会で、どう潮時を見計らったのか、猛然として軍部に喰ってかかり始めた。第一に、曽つて極めて唐突に発表された軍民離間に関する声明書に就いて、衆議院ではその動機を説明しろと当局を追求し始めた。荒木陸相に代った林新陸相と大角海相とはそこで、軍民離間を強調した内容の印刷物を配布した者があったから、容易ならぬ事態と考えて声明書を出すことにした、というように説明して除けたが、斎藤首相はどう思ったか「軍部の声明書発表について私は何等相談にもならねば発表後報告にも接して居らぬ」と答弁したものである。
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第一に、曽つて極めて唐突に発表された軍民離間に関する声明書に就いて、衆議院ではその動機を説明しろと当局を追求し始めた。荒木陸相に代った林新陸相と大角海相とはそこで、軍民離間を強調した内容の印刷物を配布した者があったから、容易ならぬ事態と考えて声明書を出すことにした、というように説明して除けたが、斎藤首相はどう思ったか「軍部の声明書発表について私は何等相談にもならねば発表後報告にも接して居らぬ」と答弁したものである。そこで追求は愈々急となったので問題は秘密会に移されることになり、結局政府が泣きを入れてこの追求は打ち切って貰うことにしたのである。
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放送者はやはりアメリカ人らしく妙なアクセントがあること、天皇陛下には敬意を表し、戦争挑発者は軍部であると、軍民離間策を企てていること。そんな話をききながら、上野で或る小さなコーヒー店に入って甘酒を飲んだ。
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が、広報関係の仕事は、彼の努力だけでは勝てぬ相手だった。東條が就任してまもなく、陸海軍当局は「軍民離間声明」を発表し、政党の軍部批判に反論を試みたが、この文案は軍事調査部の起案だった。東條はこの仕事からはずされた。
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想起セヨ、必然不可避的第二維新ハ既ニシテ第二期戦ニ入リタルモ我等ノ陸海軍同志ハ今尚獄中ニ呻吟シツツアル、起テ、而シテ熱シタル維新ノ戦闘ヲ開始セヨ、視ヨ、国会ニ藩居スル昭和入鹿ノ部下奴!其ノ国賊ニ等シキ奸策ヲ、行動ヲ、自利自慾ニ飢ヘタル猿ノ如キ野望ヲ、口ニ兵農両善ヲ叫ヒ実行ニ軍民離間ヲ策セル自由主義亡者ノ群ヲ!
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