車に乗り込む
176 の用例
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原の声が聞こえた。
見れば原は五十メートルほど先の戦闘指揮車に乗り込むところだった。
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榊涼介『ガンパレード・マーチ 09 九州撤退戦・下』より引用
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広い道を、他車と一定の間隔を取りながら走った。
公園では、遊び終えたらしい子供達が車に乗り込んでいるのが見えた。
そして車は、ビルの並ぶ中心部へ向かう。
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時雨沢恵一『キノの旅 第04巻』より引用
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空を見上げてからみんなと車に乗り込もうとしたら、声をかけられた。
小野不由美『悪霊シリーズ 6 悪霊とよばないで』より引用
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車は、黒塗りのクラウンが二台、地下の駐車場から出て、待っていた。
エルナンデスと彼の秘書が前の車に、他の三人が後ろの車に乗り込んだ。
桐原と武田らが軽く頭を下げて目礼する前を、片手を上げたエルナンデスを乗せた車がゆっくりと発進した。
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深谷忠記『タイム』より引用
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ふり向いた顔は患者のものではない。
竹中と別れてからこの車に乗り込んですぐ、隅田はそれに気づいていた。
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半村良『石の血脈』より引用
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母親の形相が変わっている。
駐車場まで行き、車に乗り込んだ後、母娘の間で何があったのだろう。
しかし母親は殴りはしない。
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篠田節子『レクイエム』より引用
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男たちが車に乗り込むと、その車は近くのあいた場所へ行ってとまった。
田川は車の排気管から出るかすかな青い煙を見ながら上着のポケットを探り、煙草を出して咥える。
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半村良『楽園伝説』より引用
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と言ったつもりが、カラカラに喉が渇いていて声になっていない。
車に乗り込んでホテルに到着するまでの時間はおそろしく長く感じられた。
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米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』より引用
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幸いこちらの服には一滴の血痕もなかったし、僕が大輔さんの身内という事もあって取調室での聴取はなく、比較的穏便に事は済んだと思う。
帰りは兄さんが車で送ってくれるというので、遠慮なく車に乗り込んだ。
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奈須きのこ『空の境界 (上)』より引用
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雅斗は暑さで倒れてしまいそうになった。
タクシーが到着し二人は車に乗り込み、適当な場所に一度停車した。
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山田悠介『@ベイビーメール』より引用
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菊川は、礼をいって、西井と別れた。
車に乗り込んだが、スタートさせる勇気がすぐにはわいてこなかった。
と、一方で思いながら、あのハガキにあった、クセの強い字は、彼女の字によく似ていると思う。
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西村京太郎『夜ごと死の匂いが』より引用
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ちょうどやって来たタクシーを停める。
彼女を先に乗せてから鉄男は車に乗り込み、さとるの家の住所を言った。
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山本文緒『群青の夜の羽毛布』より引用
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それにかなり傷口が深く、設備の整った市民病院で手術を受けた方がいいという話だった。
わたしたちはまた車に乗り込み、一時間かけて市民病院まで走った。
救急受付に着くとすぐ新田氏はストレッチャーに寝かされ、処置室から手術室へ入っていった。
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小川洋子『やさしい訴え』より引用
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入国審査と税関を抜けて空港のロビーへ出ると、東洋人の男に出迎えられました。
彼が運転する車に乗り込むと、急にあたりの風景が変わったような気がしました。
南の島の長閑さが消え、都市の雰囲気が漂い始めたのです。
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原田宗典『旅の短篇集 春夏』より引用
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前日の残りの七面鳥を切り分けたり、プディングを暖め返したりしている最中に病院から電話が掛かってきたのである。
それから大慌てで家族全員がぎゅうぎゅうに車に乗り込んで病院に向かった。
父は涙を流していた。
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縞田理理『霧の日にはラノンが視える1』より引用
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アコはタバコを灰皿にこすりつけると、姐さんたちに一言も挨拶をしないで無表情で立ち上がった。
そうしてサッサと外に止めてあった修の兄貴分の車に乗り込んでしまった。
化粧道具とハイライトしか入っていないペチャンコの学生鞄を大事そうに抱えながら。
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家田荘子『極道の妻たち』より引用
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電話でその車を地下の駐車場から呼び上げると、私を連れて妙にたのしそうにリトリートを出た。
そして車に乗り込むと意外なものをとり出して私に渡した。
国際線の旅客機の中などで使う、スランバー・マスクであった。
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半村良『魔女街』より引用
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アパートの前に黒塗りの車が停まっていた。
運転手が恭しくドアを開け、彩乃ちゃんはその車に乗り込もうとしている。
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橋本紡『彩乃ちゃんのお告げ』より引用
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智寿子は智香を隣に預けると、元気のない博巳を急かして着替えさせた。
博巳の手を引き、宗貴の車に乗り込もうとしたところに正雄が帰ってきた。
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小野不由美『屍鬼(上)』より引用
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靴の底で絨毯を汚したりしないか心配しながらも、祐巳は車に乗り込んだ。
今野緒雪『マリア様がみてる 03 いばらの森』より引用