軈て

全て 副詞
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  • 時子の顔と思ったのは、その弟である君の顔だという事にやがて気がついた。 海野十三『三角形の恐怖』より引用
  • 英国では伝統を破らうとするものは軈て伝統に捉へられる危険がある。 岡本かの子『英国メーデーの記』より引用
  • そうしてやがては誰も彼も、そうならなければならないからであった。 国枝史郎『神州纐纈城』より引用
  • いや、やがこひ料理れうりして、大胡座おほあぐらとき魔神ましん姿すがたせたいな。 泉鏡太郎『高野聖』より引用
  • 軈て、迂廻線へ戻る列車の到着したのはそれから間もなくのことであつた。 横光利一『頭ならびに腹』より引用
  • 軈て焼場の方へ送られることに成つた頃は、もう四辺そこいらも薄暗かつたのである。 島崎藤村『破戒』より引用
  • 軈て東京から弔電が来たり、死亡広告が大きく出た新聞を送って来たりしました。 大倉燁子『鉄の処女』より引用
  • 裸の娘は大いに恐怖し震い叫んだがやがてケロリと狐は落ちたというのである。 五味康祐『十二人の剣豪』より引用
  • 軈て客は子供達や彼女をつれてまちへ出かけて行つた。 宮地嘉六『煤煙の匂ひ』より引用
  • 軈て静かな微笑は消えて行く煙のように、彼の女の痛ましい顔面の上を去った。 松永延造『職工と微笑』より引用
  • 最初は自分を抑えても勝気な女帝はやがて感情を抑えられなくなる。 黒岩重吾『落日の王子 蘇我入鹿(下)』より引用
  • やがベルが鳴る、此の場合に於ける生徒等の耳はいちじるしく鋭敏になツてゐた。 三島霜川『解剖室』より引用
  • と丸薬は生物のように水の面を泳ぎ出したが、やがて茶色の水に溶けた。 国枝史郎『神州纐纈城』より引用
  • やがて、岩ヶ根のぱなが、行く手を遮って、黒々と、闇に浮出して来た。 蘭郁二郎『鉄路』より引用
  • そんなことを憂はしげに呟いてゐたが、軈てリユツクの紐を解きだした。 原民喜『災厄の日』より引用
  • 張氏は妻君と顔を見合せて黙っていましたが、軈て低い声でこんなことを云いました。 大倉燁子『耳香水』より引用
  • 丑松は其広告を読んだばかりで、軈てまた前と同じ方角を指して歩いて行つた。 島崎藤村『破戒』より引用
  • 軈てくみ子も默つて次の部屋へ行き、しゆうしゆうと帶の音をさせてゐた。 林芙美子『多摩川』より引用
  • 軈て雲にでも這入ったのでしょう全く見えなくなりました。 国枝史郎『天草四郎の妖術』より引用
  • 軈て十分もすると、先程の警官が、人の好さそうな中年者の百姓を一人連れて来た。 大阪圭吉『花束の虫』より引用
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軈て の使われ方