赤赤と

全て 副詞
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  • どの座敷も赤赤と灯がともっていたが、障子はぴたりとしまっている。 藤沢周平『風の果て(上)』より引用
  • 痛む歯をおさへつつ、 日が赤赤あかあかと、 冬のもやの中にのぼるを見たり。 石川啄木『悲しき玩具』より引用
  • 門はぴったりと閉じられていたが、門の内側には赤赤と灯がともっているのが見えた。 藤沢周平『風の果て(下)』より引用
  • 表御殿の玄関には、かけ連ねられた裸火が赤赤と燃え、その光の中に談笑しながら男たちが現れた。 藤沢周平『風の果て(下)』より引用
  • 障子をあけると、戸が開いていて、その先のいつもは暗い路地に赤赤と灯の色が流れているのに気づいた。 藤沢周平『夜消える』より引用
  • そこは隣町に入ったところで、表通りの真正面に、赤赤と沈みかけている日が見える。 藤沢周平『夜消える』より引用
  • 暁光は大地にまで返照し、南側に見える赤臼山の肌も赤赤と染め上げている。 泡坂妻夫『亜愛一郎の逃亡 (亜愛一郎シリーズ3)』より引用
  • 街には人通りは少なかったが、夜中の三時過ぎだというときに、ここではもう太陽が赤赤と照っていた。 横光利一『罌粟の中』より引用
  • 背後うしろの山に落ちかけた夕陽の光が、紅葉しかけた前山ぜんざんの一角を赤赤と染めていた。 田中貢太郎『仙術修業』より引用
  • かれは縞模様のマントを部屋の隅に落とし、赤赤と燃える火鉢に両手をかざした。 エディングス『ベルガリアード物語2 蛇神の女王』より引用
  • 燭の火が赤赤とかれらを照らす中に、治憲みずからのつぎのような直裁の声がひびいた。 藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』より引用
  • 火は夕刻になると、四囲を赤赤と染め、立ち働いている人びとを照らした。 藤沢周平『隠し剣秋風抄』より引用
  • 赤赤とした岩の上にこれも淡紅色の沙岩で築かれ、二重になつた方塔の上に圓屋根で蔽はれた上層が載つかつて、全長六五メートルの高さに聳えてゐる。 野上豊一郎『キフホイザー』より引用
  • 緋色の毛氈の反射が赤赤と顔を染めるようだった。 横光利一『旅愁』より引用
  • そのくせ、塩野も矢代も黙ってしまうと、彼は前から気になっていた千鶴子の病いのことが重く頭に拡がり、窓の外で赤赤と群れている南天の実に日の射し込んだ艶も、高熱に病むものの閉じた瞼の静けさに似て見えた。 横光利一『旅愁』より引用
  • あたり一帯は寝しずまり、そろそろ町木戸がしまろうという時刻に、仙北屋では店内に赤赤と灯をともし、その灯が道の上にこぼれ出ている。 藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(下)』より引用
  • 私は世界の運動を鵜飼と同様だとは思わないが、急流を下り競いながら、獲物を捕る動作を赤赤と照す篝火の円光を眼にすると、その火の中を貫いてなお灼かれず、しなやかに揺れたわみ、張り切りつつ錯綜する綱の動きもまた、世界の運動の法則とどことなく似ているものを感じた。 横光利一『鵜飼』より引用
  • どちらも抜群の色彩家ではあるが、前者は暗褐色の主調を最後まで守り通しており、後者は赤赤とした鮮明な絵の具を吝みなくぬたくり附けて、途方もなく大きなカンヴァスの上にはちきれそうな肉体を無数に列べ立てて居る。 野上豊一郎『レンブラントの国』より引用