誘い
全て
名詞
動詞
6,134 の用例
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私の年齢を考えれば、ひょっとしてもう二度と会えないということになるかもしれません。
あなたをこんな面倒なことに誘い入れなければよかったのかもしれない。
そう思ったことも幾度となくあります。
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村上春樹『1Q84 BOOK2』より引用
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ということで従軍を申し入れてきた。
彼等は信長の名による誘い状だけではとうてい参戦しなかったであろう。
と、古典的権威のすきな光秀は、中ノ島城にひるがえる白旗をみてほとんど涙のにじむ思いさえした。
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司馬遼太郎『国盗り物語』より引用
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その手すりにはジャスミンの蔓がいっぱいに巻きついていた。
何かを注文するようにという無言の誘いが感じられるように思われた。
そこで彼女は、うすっぺらな財布の中に集まっている小銭たちに相談して、ビール一杯ぐらいならよろしかろうという許可を得た。
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O・ヘンリー/大久保博訳『O・ヘンリー短編集(下)』より引用
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彼女なりに警戒すべきこともあるかもしれない。
いずれにしても雅也としては、頼江からの誘いについて話すべきだった。
そのことは十分にわかっている。
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東野圭吾『幻夜』より引用
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だれかが、どこかへ行こうという誘いを、ただひたすら待つだけの人間となったのである。
そんなときに、テレビの旅番組に参加してみませんかという誘いを受けた。
待てば海路の日和あり、待てば旅行の誘いあり、この日を期して待っていたぼくは、二つ返事で引き受けた。
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東海林さだお『ショージ君のぐうたら旅行』より引用
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恋愛に対する自制心が強いということは、裏を返せば、男という生き物を過剰なくらい意識しているだろう。
ということはつまり、男からの誘いについても過敏になっているはずだ。
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神崎京介『禁忌』より引用
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妻の本音を聞かされ、仲本は驚いた。
今夜、妻は誘いに応じてくれるようだが、本心ではどう考えているのか。
セックスするのは妻としての務めだからで、嫌々ながら応じているのかもしれない。
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神崎京介『禁忌』より引用
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なにあんな風で、交際好というわけではないでしょう。
それだからめったには来ないが、今日は誘いに寄るといっていたのです。
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リルケ・ライネル・マリア『家常茶飯 附・現代思想』より引用
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私にとって三歳上の姉は、ただ一人の遊び相手である。
その姉を誘いに来るのだから、きっとおもしろくなかったにちがいない。
にこにこ笑うわけはない。
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三浦綾子『続泥流地帯 草のうた』より引用
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教師だから、安心しているのであろうか?
しかし私には彼女が誘いをかけているようにおもわれてならなかった。
このままいけば、必ず近いうちに、教え子の母親と教師としての垣根を越えてしまう。
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森村誠一『自選恐怖小説集 人間溶解』より引用
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これから誘いに行くつもりだったので降りてきてくれたとは好都合だ。
もし良ければ昼食をご一緒しないかね?
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林亮介『和風Wizardry純情派 2』より引用
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講義終わりにここで待ち合わせしていたのだ。
万里と柳澤が彼も誘い、これから一緒に一年生飲み会に出る予定だった。
二次元くんも万里同様にサークルの新歓以外で人を集めた飲み会に出るのは入学以来初めてだといい、今日のこの日を楽しみにしていた。
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竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム 02巻 答えはYES』より引用
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これでぼくが、今度はごくありきたりの調子になった会話に誘いこまれた。
しばらくしてアーサーが暇乞いの意を示した。
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キャロル/柳瀬尚紀訳『シルヴィーとブルーノ』より引用
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いうまでもなく、わたしは、喜んで承知した。
この誘いを受けたのは、わたし一人だけではなかったということがわかった。
わが特別部隊のメンバーたちも誘いを受けていたのだ。
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クリスティ/能島武文訳『ABC殺人事件』より引用
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まったく、どうかしてるわ、馬鹿もいいかげんにして!
わたしの手紙の中に、逢い引きの誘い以外のことを読み取れなかったの?
このマルグリットが、あなたの冷たさに腹を立てて、よりを戻そうと願っているとでも思ったの?
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アレクサンドル・デュマ/鹿島茂『編訳 王妃マルゴ(上)』より引用
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李太郎が先に立って案内すると、母屋からは五十五、六にもなろうかと思われる老人が出て来て、こころよく二人を迎えた。
なるほど親切な人物らしいと、堀部君もまず喜んで内へ誘い入れられた。
家のうちは土竈を据えたひと間をまん中にして、右と左とにひと間ずつの部屋が仕切られてあるらしく、堀部君らはその左の方の部屋に通された。
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岡本綺堂『雪女』より引用
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朝次の不在は、翌日になるまで気づかれなかった。
女から誘いをかけられて朝次が外で一夜を過ごすことは珍しくはなかった。
小龍だけが怯えていた。
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皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
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待たしている女よりも、新しく知りあった女の方がはるかにスリリングな魅力に富んでいたら、どうだろう。
そういう女から誘いがかかれば、男は一も二もなく古い女をすっぽかす。
が、電話ですみません、ごめんなさいと冷や汗脂汗をかくだけの度胸が男にはない。
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森瑤子『スクランブル』より引用
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死の淵から逃れてもなお、頭の中をかけめぐる思考の渦は止らない。
それ以降二度と、自殺への誘いがタケシを完全に支配することはなかった。
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富田倫生『パソコン創世記』より引用
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木はあなたたちを巻きひげの届くところへ誘いこもうとしているのよ。
エディングス『マロリオン物語03 マーゴスの王』より引用