話を聞き終る
17 の例文
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その間に、警視庁の鑑識課員も到着し、二階の殺人現場が調査された。話を聞き終ると、杉山刑事は二人を応接間に残して部屋を出て行った。暫くして久木助手は刑事に呼び出された。
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話しながら、彼が少しずつ興味を持ってくれるのがわかった。話を聞き終ると、それで自分は何をすればいいのか、と言った。ボクシング業界とはまったく別のルートで柳とコンタクトを取りたい。
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姫君は話を聞き終ると、白い月を眺めたなり、懶げにやつれた顔を振つた。
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小さな眼がよく動き、どこにも隙のない感じの男なのだ。千頭は、吉造の話を聞き終ると、しばらく瞑目していてから云った。
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杉本医師は五十ばかりの温厚な人である。私の話を聞き終ると、杉本医師はとく子の方を向いて言った。「では、内診してみましょうか」 町の医院らしく、カーテンに囲われた産婦人科の診察台もある。
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それはやがて撤回されたが、柳はそれ以後、韓国の外で闘おうとしなくなった。「柳も馬鹿だね」 話を聞き終ると内藤が呆れたように言った。
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この計画はすでに六カ月前から着手され、ゲリラの基本的な訓練はすでに終了し、上陸作戦の演習段階に進んでいた。ケネディは、ダレスから話を聞き終ると、その計画はそのまま進めたまえ、といった。このケネディの言葉について、シュレジンガーは、計画は計画としてそっとしておき、じっさいに大統領の椅子に坐ってから、もう一度検討するつもりだったのだ、と説明しているが、ダレスは、確定せる未来の大統領の事実上の承認とうけとった。
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おしなの話を聞き終ると、龍吉はしばらく首うなだれていたが、ようやく顔を上げておしなを見た。
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竜太の話を聞くにつれて、政太郎とキクエの顔が次第にかげっていった。「わたしは反対ですよ、竜太」 話を聞き終るや否や、キクエは切り捨てるように言った。竜太は黙ってうなずいた。
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話を聞き終ると、シャライシャは憂慮の色をたたえた目で、語り手の顔を凝視した。
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翁はそんな連中に対して面会謝絶をしないのみか、どんな事を頼まれても否とは云わない。黙々として話を聞き終ると金ならば金、印形なら印形を捺してやってミジンも躊躇しない。市役所へハキダメの物でも渡すように瞬く間に七十五万円を費消してしまった。
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田鶴が娘の紀乃に縫物を教えていると、外から帰ってきた与六が襖の外に来て田鶴を呼び出した。与六の話を聞き終ると、田鶴は娘に縫物をつづけるように言い残して、夫が書見している奥の部屋に行った。家士の平井重助と関根友三郎が何者かに斬殺されてから、およそひと月近い日にちがたち、季節は十月に入っていた。
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ただ自分と女との関係だけは漠然としたものにしておいた。山代の話を聞き終ると、高崎は、 「その会いに行こうと思った女の人というのは、今日佐沼先生にお話になった恋愛問題に関係ある人ですか」 と訊いた。ずばりと言い当てられた感じで、山代はぎくりとして、 「ええ、まあ」 と、思わず肯定してしまった恰好になった。
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注射がきいたのか、腹痛や胸のむかつきがおさまったので、桑木は眼をつむって妻の話を聞いていた。「こんなことを申上げると余計なおせっかいのようですが」 雅子は孝子の話を聞き終ると、少し考えるようにして云った。
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隔離してやりゃあよかったんだが、雑種だ、と分ったもんだからね、と済まなそうにいった。道助は士郎の話を聞き終ると、ポチの尻を見た。膿が垂れ、糜爛していた。
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櫛名田姫の話を聞き終ると、素戔嗚は項を反らせながら、愉快そうに黄昏の川を見廻した。