観るたび
7 の例文
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とにかく、その時の僕は反抗期で、なにやってんだ、このパンチドランカーめ、と思ったけれど、いまから思えば、オヤジの動きは『雨に唄えば』の、ジーン・ケリーの雨の中でのダンスに似ていたような気がする。僕はそのシーンを何度観ても、観るたびに幸せな気持になってしまうのだ。やがて、分厚い雲が遠くのほうに去って行き、雨が止んだ。
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志津夫は感慨に浸っていた。夢で観るたびに、「また、この夢か」と思っていた場所だ。そこへ、ついに踏み込んだのだ。
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こういった映像を観るたびに私たちは、今まで充分に鍛え上げて来てすれっからしになっているはずの神経が思いがけない震えかたで震えるのを感ずる。そしてそれは、紛れもなく官能的な体験である。
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まさに「劇団員はつらいよ」という悲哀が漂っている。この番組を観るたびに、 「松澤クン、きっといいこともあるわよ」 と声をかけてあげたくなる、私なのであります。
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ババやんは辰太におじぎをさせ、廊下を中腰になってさがった。もうよい、退りおろう、という台詞の出る芝居を観るたびに、辰太は奥さんと旦那さんが二人で上座にならんでいる光景を想い出す。そうして、タスキがけで着物を縫っている母の背中がその裏に浮んでくる。
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ステージで上演されている。ゆえに、観るたびに、微妙にちがっている。このふたつの性質が、performance が映画やテレビでの「演技」とちがっていた点だ。
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