覚束無い

全て 形容詞
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  • 一旦、尾鷲へ帰ってしまえば、二度と再び北海道へ来ることは覚束無おぼつかない。 平岩弓枝『旅路(上)』より引用
  • 陸の上で、こんなふうに足元の覚束無おぼつかない不安な感覚を抱いたことはなかった。 鈴木光司『仄暗い水の底から』より引用
  • 毒が効いてきて、舌の回りも覚束無くなってきたのだろうか。 西尾維新『刀語 04 第四話 薄刀・針』より引用
  • それでも龍子のいるところでは、覚束無いながらも縫い物の手を動かしていた。 矢田津世子『痀女抄録』より引用
  • ぎりぎりで立ち直るが、その足下は、明らかに覚束無おぼつかなくなっている風だ。 西尾維新『刀語 04 第四話 薄刀・針』より引用
  • 転ばずに部屋にまで戻れたのは不思議なくらいに、彼女の足取りは覚束無おぼつかなかった。 鈴木光司『仄暗い水の底から』より引用
  • 観音崎を苦もなく一周できるようにならなければ、実行は覚束無おぼつかない。 鈴木光司『仄暗い水の底から』より引用
  • モモ太はよろよろと立ち上がり、覚束無おぼつかない足取りで部屋から出てきた。 飴村行『粘膜人間』より引用
  • お貞は今思出したらむがごとく煙管きせるを取りて、覚束無おぼつかなげに一服吸いつ。 泉鏡花『化銀杏』より引用
  • 清美は体を起こすとゆっくりと立ち上がり、覚束無い足取りで北側の壁にある両開きの窓の前に立った。 飴村行『粘膜人間』より引用
  • みなが原因を求めて周囲を見回し始めるころ、ユーリはコンラッドの手も借りず、覚束無おぼつかない足どりで歩きだす。 喬林知『今日からマ王 第02巻 「今度はマのつく最終兵器!」』より引用
  • そして彼がパイプに煙草を詰めている間に、その例はあまり適当でないということを、即ち、働き死にに死んだその修道女と、命令する代りにぴいぴい泣きたてる聖歌隊の子供や、跣足はだしの小僧っ児とは何らの共通点もないということを彼に理解させようと覚束無い努力を試みた。 ベルナノス『田舎司祭の日記』より引用
  • 巨人軍の明るい材料は吉村が更に成長するだろうということ、岡崎も良くなる、投の桑田も少し前進するというぐらいで、とても優勝は覚束無いと思っていた。 山口瞳『還暦老人ボケ日記』より引用
  • 案ずるに現在の地点は汗山ていかんざん北方の山地に違いなく、居延まではなお数日の行程故ゆえ、成否のほどは覚束おぼつか無いが、ともかく今となっては、そのほかに残された途は無いではないか。 中島敦『李陵・山月記』より引用
  • 再び彼の地の役所に戻ることは、到底覚束無おぼつかない。 中島敦『環礁』より引用
  • 安定期の太宰治がそうだったらしいが、一日、四、五枚の原稿をみっちり書き、あとは晩酌というのが理想的なもの書きの生活で、いつもそれを目指すのだが、それさえ覚束無おぼつかないありさまで、最後は追い詰められ、やむなく没頭するというありさまだ。 灰谷健次郎『アメリカ嫌い』より引用
  • その難解さでも有名で、少なくともバークリーメソッド中級以上の理解が前提として無ければ理解は覚束無いとされる。
  • 彼は覚束無おぼつかなげに言出いひいだせり。 尾崎紅葉『金色夜叉』より引用
  • 此人が近頃著はした『随想録』第二巻の序に、自分も老境に入つて、今迄事に触れ感じた事共を将来系統だつた著述にする事も覚束無いから、取敢へず所感を順序も無く書き列ねて公けにしたいと述べて居る。 山本宣治『婦人雑誌と猫』より引用
  • 足の踏所ふみど覚束無おぼつかなげに酔ひて、帽は落ちなんばかりに打傾うちかたむき、ハンカチイフにつつみたる折を左にげて、山車だし人形のやうに揺々ゆらゆらと立てるは貫一なり。 尾崎紅葉『金色夜叉』より引用