覚えていらし
17 の例文
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雪もあれっきりではね、却ってふくれるようなものです。あの大名の夫人のこと覚えていらしたのね、びっくりしました。
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今このテーブルから見えるところに、あなたのドテラ二枚ふらふらと日向ぼっこして居ります、余りよごれず、来年使える程度なのは本当にありがとう。これを虫よけ入れて、開成山へ送っておきましょう、覚えていらして下さい。ドテラ二枚とも、よ。
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いまからそんなじゃ心細くなるわ。今年は千九百何年だか覚えていらして?
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只一点に向って矢は弦をはなれます。狩人よ矢をつがえよ といういつかの詩を覚えていらして?われは一はりのあずさ弓 というの。
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そして秋またゆきましょう。これは親愛な笑話ですがよくよく覚えていらして下さい。私が島田へゆくときあなたのお手紙で、ユリも暫く滞在したいと云っている云々とおかきになった、お母さん方の時間の標準で暫くと云いゆっくりと云うのは最少限一ヵ月なのよ。
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中禅寺様、関口様の仰る通り。飯窪様が何を覚えていらしたのか拙僧は存じません。
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だって、あのガランとしたところ火であっためるのだって、いつかみたいに大きな薪をぶちこんで燃くことは今出来ないのですもの。あのとき覚えていらして?父が夕方かえって来て、オヤ火もたかないんだねといったでしょう?
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わたしあのとき、鳩を一羽射落としましたわよ。覚えていらして、いっしょに鳩を射ったでしょう、ね?
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その階段の一番下の段の隅に、棕櫚の植木鉢がおいてあるでしょう。あなた覚えていらして?
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しかもあの三つは、たっぷりしているものたちだから。「煙突ぶらし奇譚」まで覚えていらしたのは、本当にあの一連りの詩物語が、どんなにまざまざとした詳細を生きているかということですね。これらの其々味い深い小題をもつ詩譚は、一つ一つとあなたのお手紙によって思い出させられ、一層の面白さ、可愛さを増します。
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出来得べくんば、私はほんとにイクジなしのおだまやちゃんとなって見たいところもあります。あなたは大した遠い思慮がおありになるから、ずーっと先にマリアだったかソーニャ・コヷレフスカヤだったかの伝記について、彼女がもっと甘やかされなかったらもっとよく成長出来たろうのに、とおっしゃったことがあったの、覚えていらして?何年も何年も前のこと。
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あなたの寝間着。今にもっと暑くなって、その白地に格子のねまきが届いたらどうかよく覚えていらして、体のまわりを横に縫われている線を触って下さいまし。そこに沢山のおまじないがこめられて、あなたの体をぐるりととりまくようになっている。
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だったら、口紅の色なんかも覚えていらして、それで、お嬢さんか奥さんが使っている口紅で、似ているものがないかって、探されたのかも。たまたま同じようなのがあったから、持ってきて調べてやろうと思われたんじゃないの?
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私は沢山のヴァリエーション、かえ話を知って居ます。覚えていらして?激しい待ちもうけの裡で眠っていた泉が、初めて活々とした小人の魔法で段々目ざめ、やがて美しい虹をかけながら湧き立って来たとき、何とも云えない呻り声で、びっくりした小人が見まわしたら、泉守りの仙女が草の中に失神しかけていたというところ。
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私は一つお願いをして置こうと思います、よくて?どうぞどうぞ忘れないで覚えていらして下さい。それは、次のようなことです。
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やっと出るのでしょう。あの黄楊の印、覚えていらして?出来たとき手紙に捺してあげたの、覚えていらして?
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