覚えず

全て 副詞
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  • 己は何か言いながら、覚えず奥さんの顔とお雪さんの顔とを較べて見た。 森鴎外『青年』より引用
  • ここまで聞いているうちに、おれは覚えず体を動かしたものと見える。 森鴎外訳『諸国物語(上)』より引用
  • そこへ姉が自分の方から突然尋ねて来た時は、僕も覚えずひやりとした。 夏目漱石『彼岸過迄』より引用
  • 桑はその女をつくづく見るに婉然たる李であったから覚えず涙を流した。 田中貢太郎『蓮香』より引用
  • 皆はその態度の水のような静かさに、覚えず心を惹きつけられてしまった。 薄田泣菫『艸木虫魚』より引用
  • 二人は覚えず足を止めて、硝子戸の外を見て、それから顔を見合わせた。 森鴎外『心中』より引用
  • 併しまだ跡を読まぬうちに、覚えず何か物音がしはせぬかと耳をそばだてた。 森林太郎『パアテル・セルギウス』より引用
  • 唇まで血の気を失いながら良は呟き、覚えず自分の思いにびくりとした。 栗本薫『真夜中の天使2』より引用
  • 宗助は近づいて、この揉苦茶もみくちゃになった紙の下をのぞいて覚えず苦笑した。 夏目漱石『門』より引用
  • 僕は覚えず婦長の話に興奮して、半畳はんじょうを入れることも忘れてしまっていた。 平林初之輔『或る探訪記者の話』より引用
  • 末造は覚えずしかめていた顔を、又覚えず晴やかにせずにはいられなかった。 森鴎外『雁』より引用
  • いずれにしてもよく気のまわることじゃと、覚えず微笑が浮かんだ。 海音寺潮五郎『新太閤記(三)』より引用
  • 覚えず叫びしが心をめて、気をしずめて、両のまなこぬぐひ拭ひ、水にのぞむ。 泉鏡花『竜潭譚』より引用
  • そしてそれももう二度と聞かれなくなったのだと思って、覚えずほろりとした。 薄田泣菫『艸木虫魚』より引用
  • その期待の深さが有難く感じられ、畑は覚えず目を真ッ赤にした。 半藤一利『ノモンハンの夏』より引用
  • 頭が覚えず前屈みになって、水がごぼごぼと口に流れ込むのである。 森鴎外訳『諸国物語(上)』より引用
  • しかし、敗残の勝家の様子を見ると、覚えず上述のように言ってしまった。 海音寺潮五郎『新太閤記(四)』より引用
  • しかしまだあとを読まぬうちに、覚えず何か物音がしはせぬかと耳をそばだてた。 森鴎外訳『諸国物語(下)』より引用
  • 花を見、また花を見、覚えずしてきみの家に到らん、といった状況であった。 南里征典『鎌倉誘惑夫人』より引用
  • 息子は自分が恋に目がくらんで、覚えず暴力をふるったことを認めた。 サド/澁澤龍彦訳『恋のかけひき』より引用
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