覆いかぶさろ

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  • 火が消えて、トンネルのなかにはどっと冷たい闇が覆いかぶさってきた。 横溝正史『憑かれた女』より引用
  • やがて入り口に小さな影が覆いかぶさったので顔をあげてそちらを見た。 乙一『ZOO』より引用
  • 私はこの部屋の中にいても、私に覆いかぶさって来る別の空間を感じている。 福永武彦『夢みる少年の昼と夜』より引用
  • 覆いかぶさろうとする男を、おさとは必死になってねのけようとする。 南條範夫『山岡鉄舟(二)』より引用
  • 雲だけが早く走って行き、走る雲のその上にまた別の雲が覆いかぶさっていた。 福永武彦『廃市・飛ぶ男』より引用
  • ベッドに腰を下ろしていた私は、覆いかぶさってくる鮮花を避けられない。 奈須きのこ『空の境界 (下)』より引用
  • 一番危険なのは山が道に覆いかぶさろうとしている場所だった。 黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 5 東征の巻(下)』より引用
  • 甘えた声とともに、私とそっくりな顔がぬーっと覆いかぶさってきた。 群ようこ『無印結婚物語』より引用
  • 慌てて顔を上げると、河見が覆いかぶさってくるのが目に入った。 山本文緒『ブルーもしくはブルー』より引用
  • それから後ろから覆いかぶさったまま、歌麿の頬に自分の頬をつけた。 藤沢周平『喜多川歌麿女絵草紙』より引用
  • 母が父の上に覆いかぶさって診察のためにはだけた胸に耳をあてた。 辻井喬『いつもと同じ春』より引用
  • 四千数百メートルも噴き上げている煙が、頭上に覆いかぶさってくるようだ。 三浦綾子『続泥流地帯 草のうた』より引用
  • だがそれよりも暗い殺人の雲が、この谷の人々の頭のうえには覆いかぶさっているのだ。 ドイル/延原謙訳『恐怖の谷』より引用
  • 黄金の冠帽から波打って垂れているレースはその上に覆いかぶさっていた。 アレクサンドル・デュマ/横塚光雄訳『黒いチューリップ』より引用
  • そしてあの夜のように、源八の顔を覗き込むように覆いかぶさってきたのである。 千秋寺亰介『怨霊記 1 四国結界篇』より引用
  • そのためか、やみが頭上から覆いかぶさってくるような印象がある。 西東行『鳥は星形の庭におりる』より引用
  • 男が女の背中を抱き支えながら、女に覆いかぶさっていく、あの場面みたいだ。 坂東眞砂子『夢の封印』より引用
  • 重いものが全身に覆いかぶさってきたような気分になった。 MASKMAN『ボヘミアンガラス・ストリート』より引用
  • ひろい工場には夜の闇が覆いかぶさって、人の姿はどこも見えぬ。 横溝正史『憑かれた女』より引用
  • 細かい雨でも、それは大きなくもの巣のようにわたしに覆いかぶさってきた。 小川洋子『妊娠カレンダー』より引用