覆いかくす

32 の用例 (0.00 秒)
  • 月が、暗い雲の波で月を覆いかくす雲海に、力ない戦いをいどんでいる。 アレクサンドル・デュマ/泉田武二訳『モンテ・クリスト伯(2)』より引用
  • 四十日、四十夜、水が地球の表面を覆いかくすまで雨は降りつづくであろう。 ジョイス/飯島淳秀訳『若き日の芸術家の肖像』より引用
  • 何が起っているかまったくわかっていないという事実を覆いかくすために馬鹿のふりをすることもある。 アダムス/風見潤訳『銀河ヒッチハイクガイド』より引用
  • しかし、その先に何があるかは、あらゆるものを覆いかくす真の闇にとざされていた。 クイーン/石川年訳『シャム双子殺人事件』より引用
  • それでもやはり、何かに悩まされているという事実を必死で覆いかくそうとしているようだった。 ロッデンベリイ『スター・トレック6/未知の世界』より引用
  • 暗闇くらやみから一瞬で明るくなったために、目のなれない人間たちがまぶしそうに目を覆いかくす。 水野良『ロードス島戦記 外伝「ハイエルフの森 ディードリット物語」』より引用
  • 若原の誠実さが、あらゆる欠点を美しく覆いかくすような気分だった。 阿部牧郎『誘惑街の女たち』より引用
  • フランスやロシアの文学にも明るく、翻訳家としても知られていたが、それも良心的であるが故に未完成だった小説家としての本領を、覆いかくすものではなかったように思う。 福永武彦『第一随筆集 別れの歌』より引用
  • 数十メートルもあるような岩を、滑らかに覆いかくすように流れ落ちる主流の滝と並んで、幾条かの小さな滝が見えた。 新田次郎『昭和新山』より引用
  • そのきちんと身につけた礼服も、彼らが全身から発散している暴力的な雰囲気を、覆いかくすことはできないでいた。 山田正紀『ふしぎの国の犯罪者たち』より引用
  • まわりは百姓ばかりだったから、格子の内部を覆いかくす黒いとばり越しにでも、自分の姿は目立つだろうと期待した。 スタンダール/宗左近訳『カストロの尼』より引用
  • 厚化粧で覆いかくそうとしても隠しきれるものではなく、男たちの視線に野次が混じることがある。 笹倉明『遠い国からの殺人者』より引用
  • この棕櫚とは、のちに明らかにされるように、戦艦をおおいかくすスダレとして用いられるものである。 吉村昭『戦艦武蔵』より引用
  • 孝道をしてこの書を書かしめたのは、音楽を覆いかくす「秘伝相承ひでんそうしょう」への反抗である。 和辻哲郎『古寺巡礼』より引用
  • 星のいくつかを覆いかくすほどだ。 千葉暁『アルス・マグナ4 大いなる秘法 邪教の都』より引用
  • ポーリン探偵はその四角なひたいの上半を覆いかくすような髪のわけ方をしており、得意なときにも困つた時にも人さし指をとがつたあごに持つて行つて、いかにも思慮ぶかそうに上眼を使つて考えた。 伊丹万作『私の活動写真傍観史』より引用
  • かつてのひなびた木造の町なみに調和するようにデザインされた建物だが、観光客相手の新しさは、覆いかくすことが出来ない。 片岡義男『波乗りの島』より引用
  • しかし、どんなに色濃い秘密の影で事件を覆いかくすべく、注意おさおさ怠りなかったにしても、この事件にはやはり発覚すべき何かがあった。 サド/澁澤龍彦訳『ソドム百二十日』より引用
  • 秘密の放蕩を覆いかくすには、結婚という隠れみのが最もよろしい。 サド/澁澤龍彦訳『ソドム百二十日』より引用
  • 右の肩を引くようにし、右に低く下げた刀身を、一歩踏みだした左足、斜めになった半身で覆いかくすようにしている。 山田正紀『闇の太守』より引用
  • 次へ »