薄紅い

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  • 小田原の山に生えている虎杖の花は薄紅くてちらちらしていたでしょう。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • 私は湯にひたり、薄紅いかくの石鹸をいつまでも私の両掌りょうての中にもてあそんでいた。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • 膝の上の手も象牙のようにほの白く、その指先の薄紅いのが際立っていた。 谷崎潤一郎/種村季弘編『美食倶楽部 谷崎潤一郎大正作品集』より引用
  • その木の板はみんな薄紅い肉色でみんないいにおいがしています。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • きょうはのどかな日で、上野の森の上には薄紅い霞が流れていた。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • 耳朶みみたぶ生毛うぶげが光っていて、唇が花のように薄紅く濡れている。 林芙美子『泣虫小僧』より引用
  • その噂の種になっている吉原の空は薄紅く霞んで、とびが一羽低く舞っていた。 岡本綺堂『籠釣瓶』より引用
  • 薄紅い血色が滑らかな豊かな肉付の表面に、美しく漂い現われている。 島田清次郎『地上』より引用
  • よくそろった真っ白な歯が、薄紅うすあかくちびるの間に見えるのが、清らかであった。 海音寺潮五郎『天と地と(二)』より引用
  • それをお芳っちゃんが眼ぶたが薄紅くふくらんだ下眼づかいで笑いを含んで眺めた。 森茉莉/早川暢子編『貧乏サヴァラン』より引用
  • 興奮のために父の頬は老年に似ず薄紅くなって、長旅の疲れらしいものは何処どこにも見えなかった。 有島武郎『親子』より引用
  • 彼女の蛇のような眼はいよいよものすごくなって、眼尻には薄紅い血がにじんで来たように見えた。 岡本綺堂『両国の秋』より引用
  • 一つにしてすみの方に置いた洋燈ランプの光は、お鶴が白い単衣ひとえだの、お俊が薄紅い帯だのに映った。 島崎藤村『家』より引用
  • 薄紅うすあかく色がついてその癖筋が通っちゃあいないな。 泉鏡花『政談十二社』より引用
  • 女は薄紅うすあかくなった頬を上げて、ほそい手を額の前にかざしながら、不思議そうにまばたきをした。 夏目漱石『文鳥』より引用
  • 両側は雑木林をのせた低い岡で、そこでうるしの葉が薄紅く染っていた。 久生十蘭『キャラコさん』より引用
  • 起き上がると、もう東の空が薄紅うすあかくなりかけていました。 豊島与志雄『夢の卵』より引用
  • こんなところにと思うようにイブキジャコウソウも薄紅いろの花を咲かせていて、これも他の山で見つけたのより花が大きい。 田中澄江『花の百名山』より引用
  • 裸の躯を抱くと、へそから一直線に、薄紅い傷の痕がてらりとしていた。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 大きな槐の木影で側の夾竹桃の茂みには、薄紅い花がまだ幾つか散り残っていました。 豊島与志雄『碑文』より引用
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