薄ぐらい

全て 形容詞
43 の用例 (0.00 秒)
  • 一行が戸口をはいると、内部なか鎧戸シャッターをおろした薄ぐらい共同寝室である。 ハックスリー/高畠文夫訳『すばらしい新世界』より引用
  • おれたちはいつだって薄ぐらい店の中で顔をあわせている。 馳星周『不夜城』より引用
  • 古びた田舎家いなかや間内まうちが薄ぐらくなって、話す人の浴衣ゆかたばかり白く見える。 徳冨蘆花『小説 不如帰 』より引用
  • しかしそのだだ広いだけ、かえって薄ぐらい感じのする電車通りには、ほとんど人影がなかった。 堀辰雄『旅の絵』より引用
  • でも、その薄ぐらい中で覗きこんだら、覗きこむ自分の二つの眼も気味わるい。 宮本百合子『顔を語る』より引用
  • 薄ぐらくて、おえんの顔も又之助の姿も薄く闇にとけ入りかけている。 南原幹雄『付き馬屋おえん吉原御法度』より引用
  • 見れば、もとは店さきでもあったらしい薄ぐらい八畳の間の右の片隅に僕の革鞄が置いてある。 岩野泡鳴『耽溺』より引用
  • 薄ぐらい遠い陸地の影の上に、赤い光が燃えていて、夜はなごやかであたたかい。 コンラッド/田中西二郎訳『青春・台風』より引用
  • 事実、彼は自分とターラがこの薄ぐらい洞窟の中にはいった地点にむかって一〇〇メートルもあともどりできそうになかった。 バローズ『火星シリーズ05 火星のチェス人間』より引用
  • しかしそのだだつ廣いだけ、かへつて薄ぐらい感じのする電車通りには、ほとんど人影がなかつた。 堀辰雄『旅の絵』より引用
  • それから私たちは薄ぐらい山手通りを、狭い坂を上ったり下りたりしながら、小さなホテルから小さなホテルへと歩き廻っていた。 堀辰雄『旅の絵』より引用
  • 一台だけある車はフォードのスクラップで、薄ぐらい片隅で埃をかぶっている。 フィッツジェラルド・フランシス・スコット『グレイト・ギャツビー』より引用
  • 木谷は薄ぐらい空気のなかの相手の顔のすぐちかくに自分の顔をもって行ったが、その長いひき肉のようなすじのある顔を彼はにくんだ。 野間宏『真空地帯』より引用
  • 薄ぐらい廊下灯ろうかあかりが、蜘蛛くもだらけの天井てんじょうに、ポッツリ点いている。 海野十三『俘囚』より引用
  • さてあればそこはかとなく 出でもゆく 薄ぐらきおもひのやから その歩行夜あるきよにか入るらむ。 北原白秋『邪宗門』より引用
  • 薄ぐらい廊下にただ一匹、からす猫がうろうろしていた。 堀辰雄『旅の絵』より引用
  • 薄ぐらい廊下にただ一匹、からす猫がうろうろしてゐた。 堀辰雄『旅の絵』より引用
  • 灯台を置く余地もないほど人が詰め合って、室内は薄ぐらい。 杉本苑子『新とはずがたり』より引用
  • 有無もいわさず押し通ってみると、案のごとく薄ぐらい帳台の奥で上皇の腰を揉んでいるのは、生き人形のお稚児どのではないか。 杉本苑子『新とはずがたり』より引用
  • 夕方、阿比留君が歸つてから、僕は霧のために早目に薄ぐらくなり出した小屋の中に、いつまでも燃え殘りの火を守りながら、ぼんやりとしてゐた。 堀辰雄『山日記その一』より引用
  • 次へ »