薄ぎたない

全て 形容詞
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  • いまあそこの薄ぎたないガラス戸をあけて、はいってきてくれさえしたら! レマルク/山西英一訳『凱旋門(下)』より引用
  • 薄ぎたない壁紙の上に、まるで別の世界への窓のように輝いていた。 レマルク/山西英一訳『凱旋門(下)』より引用
  • 日の光りは案山子かかしのそれのような薄ぎたない彼の着物をあらわにした。 直木三十五『金の十字架の呪い』より引用
  • 顏ぢゆう白粉はぬつてゐるが耳のあなは薄ぎたない不精女のやうである。 吉川英治『折々の記』より引用
  • 薄ぎたない宿の二階でだれかが大声をだした。 半村良『産霊山秘録 上の巻』より引用
  • おそらく潔癖な澤木君はこの部屋に多くの薄ぎたないものを見つけたであらう。 島崎藤村『桃の雫』より引用
  • 薄ぎたない男は明らかに見られるのをいやがって、すばやく光の外へ出てから足をとめた。 エディングス『ベルガリアード物語1 予言の守護者』より引用
  • それは少し薄ぎたないようなものであったせいか、長い間買い手もつかずそこに陳列されていた。 寺田寅彦『丸善と三越』より引用
  • それもまずよいとして「薄ぎたない猫」とはずいぶん酷評をやるものだとなお耳をたててあとを聞く。 夏目漱石『吾輩は猫である』より引用
  • その顔にはまだ一面に微笑をたたえていたので、彼女の顔は幾世紀を経て薄ぎたなくなった怪異な木彫りのように見えた。 ホーソーン・ナサニエル『世界怪談名作集』より引用
  • 彼はパリ郊外の薄ぎたない屋根裏部屋で、極貧のうちに厳寒の日々を過ごしたのです。 桐生操『きれいなお城の怖い話』より引用
  • たとえば、この薄ぎたない料理屋へやつらが集まって、隅っこに陣取るだろう。 中山省三郎『カラマゾフの兄弟』より引用
  • けれども今は薄ぎたない亜鉛葺トタンぶきのバラックのほかに何も芝居小屋らしいものは見えなかった。 芥川龍之介『或阿呆の一生・侏儒の言葉』より引用
  • けれども今は薄ぎたないトタンきのバラックの外に何も芝居小屋らしいものは見えなかった。 芥川竜之介『本所両国』より引用
  • もちろん、そう思うのは私だけで、これを他人に見せたら、何とも薄ぎたない本だといわれるだけであろう。 森本哲郎『読書の旅 愛書家に捧ぐ』より引用
  • この薄ぎたない鮫の皮が玉のように白く美しい柄巻になろうとは、素人にちょっと思い付かないことであった。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • 薄ぎたない逢引だが、守っ児と玄関番の恋だから仕方がない。 志賀直哉『小僧の神様・城の崎にて』より引用
  • その薄ぎたなく古びていた旧市場広場は、私が見た時も、甘粕が見た時も、観光客と車の数を消してみれば、同じであったろう。 角田房子『甘粕大尉 ―増補改訂』より引用
  • 感謝状の効果など、警部はまったくあてにしていなかったが、正午すぎに部下の刑事が、ひとりの薄ぎたない服装の老人を引っぱってきた。 田中芳樹『アップフェルラント物語』より引用
  • 妹が夢中になっている、薄ぎたない彫刻のことをね。 ヴィンジ『最果ての銀河船団(上)』より引用
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