薄々承知

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  • 式部はそれを薄々承知のうえで、いろいろの口実を設けて少なからぬ奉納金を幾たびも巻きあげた。 岡本綺堂『半七捕物帳』より引用
  • 美保子はどうやら、青木が真相に達していることを薄々承知しているようだったが、あえて尋ねてこようとはしなかった。 貫井徳郎『天使の屍』より引用
  • 桐沢氏と三好家とは昔からの知合いで、われわれが想像している通り、桐沢氏は三好家の秘密を薄々承知していながら、今日まで誰にも洩らさなかったのである。 岡本綺堂『深見夫人の死』より引用
  • ところが仏教国の日本では、この世は火宅かたくといって衆苦しゆうく充満、あの世へ行けばだれにもじゃまされずに、二人っきりで楽しく暮らせますなどと、無責任なことをいうものだから、大衆はそれがたとえであることを薄々承知していても、せめてあの世で、と死に急ぎしたのも無理はない。 暉峻康隆『日本人の笑い』より引用
  • ですがお奉行の代替わりには役宅へ滝川殿をお招きし、こちらより礼を通すのが南北ともの仕来りなれば、与力同心、滝川殿に特殊な立場があることは薄々承知のこと。 樋口有介『船宿たき川捕物暦』より引用
  • かれが今日は海老責に逢うことを牢屋附の下男の内報によって、牢内でも薄々承知していたので、ひそかにその安否を気配っていると、かれは問い落されもせず、責め殺されもせず、弱りながらも無事に帰って来たので、牢内の者どもはおどりあがって喜んだ。 岡本綺堂『拷問の話』より引用
  • テイワたち計画編纂者たちにしても、〈アポクリファ〉が北本国の発案した計画でないことは薄々承知していたはずで、それでもアメリカの計略にのってみせたのは、孤立を深める母国への憂い、もしくは絶望があったからだろう。 福井晴敏『川の深さは』より引用