蒼白い

全て 形容詞
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  • 加治木警部の熱い頭に、またある記憶が冷たい蒼白い波のように流れた。 山田風太郎『警視庁草紙(下)』より引用
  • 月がおぼろに上って、満山雪に覆われた林の中を蒼白い光が流れている。 山田風太郎『戦中派不戦日記』より引用
  • 丁字屋が蒼白い人間たちの暴風に吹きくるまれたことはいうまでもない。 山田風太郎『おんな牢秘抄』より引用
  • 蒼白く神秘的で水の底の百合のように見えるな、彼は妻のことをそう思った。 ウルフ/大澤実訳『ダロウェイ夫人』より引用
  • その蒼白い横顔を見た時に、雄吉はすぐそれが青木であることを知った。 菊池寛『青木の出京』より引用
  • 私は長い間、深い闇の底を、この蒼白い亡霊のような彼について行った。 モーパッサン/新庄嘉章『ある女の告白』より引用
  • 美しい顔はなしの花のように蒼白あおじろく、ほとんど笑ったことがないのです。 山田風太郎『魔群の通過』より引用
  • そして暗い画面の中に蒼白く燐光を帯びたような女の裸体が浮びあがる。 福永武彦『第二随筆集 遠くのこだま』より引用
  • しかし彼女は顔色もまだ蒼白く、長く坐っているのにも堪えられなかった。 徳田秋声『仮装人物』より引用
  • バスの行武は長くたれた髪をかき上げておいて、蒼白い顔を刑事にむけた。 鮎川哲也『りら荘事件』より引用
  • 部屋のなかから顔を出した細君は代助を見て、蒼白あおじろほおをぽっと赤くした。 夏目漱石『それから』より引用
  • 他によって生き他の光によって輝く病人のような蒼白い顔の月である。 宮本百合子『婦人と文学』より引用
  • 水面のすぐ下で、蒼白い顔が動かない開いた目で彼を見あげていた。 フーリック/大室幹雄訳『中国湖水殺人事件』より引用
  • ひどく蒼白い顔をして、明らかに何事か狼狽ろうばいしながら四辺あたりはばかっていた。 海野十三『白蛇の死』より引用
  • 彼らは蒼白い額を素直に前に出して、そこに炎に似た烙印やきいんを受けた。 夏目漱石『門』より引用
  • ただ蒼白あおじろい三千代の顔を眺めて、そのうちに、漠然たる未来の不安を感じた。 夏目漱石『それから』より引用
  • 豊かな頬の肉はげっそりと痩せて、顔の色は水のように蒼白くなった。 岡本綺堂『探偵夜話』より引用
  • 彼女は再び火の上に差し延べた手を返して蒼白あおしろほおを二、三度でた。 夏目漱石『道草』より引用
  • 自動車が探照燈のように蒼白く煙たつ強光を投げて、暗い闇に駛り去る。 宮本百合子『南路』より引用
  • 蒼白あおじろい頬に血をのぼし、お信は必死の眼で夫を見つめてうなずいた。 山田風太郎『忍法落花抄』より引用
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