蒼白い皮膚

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  • 十条は蒼白い皮膚が示すとおり、水泳はほとんど経験がない。 豊田穣『海兵四号生徒』より引用
  • おまえは白い髪と、陽灼けしない蒼白い皮膚と、強い光にえられない目をもった変り種だ。 クーパー『(闇の戦い3)灰色の王』より引用
  • その蒼白い皮膚の下には、或る神経質なものが漂っていた。 豊島与志雄『小説中の女』より引用
  • もともと痩せてる頬ですが、その蒼白い皮膚が引き緊りました。 豊島与志雄『霊感』より引用
  • 細面の蒼白あおじろい皮膚をした弱々しげな美しい女であった。 山田風太郎『忍法破倭兵状』より引用
  • なにしろ、集った大人の連中といえば、僕に似て定職もなさそうな、文学青年のような蒼白い皮膚の男ばかりで、団体行動のできぬ者ばかりなのだから、仕事に熱心な筈がないのだ。 梶山季之『族譜・李朝残影』より引用
  • 蒼白い皮膚の色に真珠のような光を見せて、切れの長い眼は、すーっと一文字にえる。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 顏はさうでもなかつたけれど、といつても、二重顎は一重になり、裸體になつた時など肋骨が蒼白い皮膚の上に層をなして浮んで見えた。 嘉村礒多『業苦』より引用
  • 蒼白い皮膚のいろは、祖父の末期にはべるせいばかりでもなければ、夜明け前のひかりのゆえでもない。 山田風太郎『江戸忍法帖』より引用
  • 枕にしている左の腕が、肘のあたりから露出していてなめらかそうな柔かそうな蒼白い皮膚が燈火にえて見えた。 国枝史郎『娘煙術師』より引用
  • 郁治は清三のやせた顔と蒼白い皮膚ひふとを見た。 田山花袋『田舎教師』より引用
  • けれども、よく見ると蒼白い皮膚の、先の夜のやうな病的なものが、妙に額の生え際や、こめかみのあたりに漂うてゐるやうな氣もした。 室生犀星『蒼白き巣窟』より引用
  • ショボショボしたような目、カッ詰ったような顔、蒼白い皮膚の色、ザラザラするや足、それがもう目に着くようであった。 徳田秋声『新世帯』より引用
  • 或は頬の生気のない蒼白い皮膚かも知れない。 豊島与志雄『慾』より引用
  • いつでも黒の山高をきちんとかむって、洋杖ステッキを小脇にはさんで橋の上を歩いて行くのだったが、妙に蒼白い皮膚と、痩せた肩つきとが際立って見え、朝日に影をいた姿は妙にさびしかった。 室生犀星『三階の家』より引用
  • 口髭くちひげなど一本もない、つるりとした蒼白い皮膚は、いかにも病的で、いささか薄気味がわるい。 柴田錬三郎『(柴錬立川文庫7) 毒婦伝奇』より引用
  • 女中が扉をしめて去ると、佐保子は、やや蒼白い皮膚の下から悦びが照り出すような表情で、伸子に説明した。 宮本百合子『伸子』より引用
  • 長谷藤八の蒼白い皮膚と、赤い唇と、狂的な眼と、異常な性格を思い浮べたとき、ぼくは、さっき谷間で甥が呟いた「それにしても、よく合うなア」の言葉の意味も理解してきた。 松本清張『火神被殺』より引用
  • 鋭い感受性を表したような高いととのった鼻、死人のように蒼白い皮膚の色、潤ってぎらぎら光るひとみには、臆病さとともに異常な精神力が輝いて誰でも一目見たら忘れられぬ顔であった。 妹尾アキ夫『凍るアラベスク』より引用
  • 彼のやさしみの持ち合せは、病人の状態の要求にかなうには不十分でしたので、彼がおさえた手を放した時、おさえられた蒼白あおじろい皮膚に、四つの指跡がくっきりと青くついたのを私は見ました。 エミリー・ブロンテ/大和資雄訳『嵐が丘』より引用