蒼白い手

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  • かれはいく度も蒼白あおじろい手を返して見た。 田山花袋『田舎教師』より引用
  • ここいらが支那人チャンチャンの本音かなと思うておりますところへ、横から大惣が蒼白い手を伸べて私の着物の袖を引っぱりました。 夢野久作『近世快人伝』より引用
  • 左手に松明を握ったまま、それを唱えながら穴の縁に膝を突き、鍬の柄にからみついた、蒼白あおじろい手に右手を伸ばした。 夢枕獏『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二』より引用
  • 片側からくるスタンドの光で、高い鼻のかげで頬のうえに奇妙なかげをつくり、顔はびっくりするほど小さくなって、透きとおるような蒼白い手が、にぎる力もないように、ぐったりとわきに垂れさがっていた。 久生十蘭『キャラコさん』より引用
  • やせた、蒼白あおじろい手で、飛ばないように帽子をおさえた。 巖谷大四『懐しき文士たち 昭和篇』より引用
  • 玉枝はその視線をはずすと、長火鉢ながひばちの火をかきまわして、火ダネを掘りおこし、ふるえる手で炭をついでいたが、やがて鉄瓶てつびんの湯で茶をれて、蒼白い手で喜助にさしだした。 水上勉『雁の寺・越前竹人形』より引用
  • と、潜戸がスーと開いて、まず痩せこけた蒼白い手が指先ばかりチラリと見え、それから古ぼけた帷子かたびら姿を半身ぼんやりと浮かばせるとツト片足がかまちを跨ぎ続いて後の半身がヨロヨロと土間へはいって来た。 国枝史郎『日置流系図』より引用
  • か細く、蒼白あおじろい手だった。 荒俣宏『帝都物語6』より引用