落ち散る

20 の用例 (0.00 秒)
  • 窓外の地上に落ち散っていたガラスの破片にさえ一つの指紋もなかった。 江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編02 本格推理Ⅱ』より引用
  • 書柵の一方の端が下へどしんと落ち、本は音をたてて床の上に落ち散った。 ドストエフスキー/北垣信行訳『貧しき人びと』より引用
  • そこには家も庭もまったくなくて、ただ木の花が落ち散っているばかりであった。 蒲 松齢『嬰寧』より引用
  • と同時に十数個の金貨がジャラジャラと音をたててその手から落ち散った。 ルブラン/保篠龍緒訳『813(下)(ルパン・シリーズ)』より引用
  • 重い砂土の白ばんだ道の上には落ち椿つばき一重ひとえ桜の花とまじって無残に落ち散っていた。 有島武郎『或る女』より引用
  • その涙のたまは、手錠の上から、汚れた床の上に落ち散って行った。 夢野久作『ドグラ・マグラ』より引用
  • 彼女は、床に落ち散っている紙屑や布片を見て、眼を円くした。 豊島与志雄『二つの途』より引用
  • その過去の梨園りえんに落ち散る花びらを拾いあつめて、この一冊をなした。 岡本綺堂『明治劇談 ランプの下にて』より引用
  • 世間の信用も、雪片のように地上に落ち散るのであった。 アイルズ/宮西豊逸訳『殺意』より引用
  • と喜びの声をもらして、そこらに落ち散った布を集めている。 林不忘『つづれ烏羽玉』より引用
  • ダーワースの死体のかげの、血の海のなかに落ち散っている万年筆と紙きれ。 カー/平井圭一訳『黒死荘殺人事件』より引用
  • 殺された父の死骸の横に、落ち散っていた小柄のことが、瞬間に思い出されたからである。 国枝史郎『娘煙術師』より引用
  • 丹羽はおどろいて、急いで賤が嶽に上ってみると、早や落ち散って一兵もいない。 海音寺潮五郎『新太閤記(三)』より引用
  • 数知れない五十銭銀貨が落ち散っていた。 豊島与志雄『神棚』より引用
  • かうしづかに呟いた時に、私の眼からは更に冷たい涙がはらはらと枕に落ち散りました。 水野仙子『道』より引用
  • ふと落ち散ったものの中に葉子は事務長の名刺があるのに目をつけて、身をかがめてそれを拾い上げた。 有島武郎『或る女』より引用
  • ふと落ち散ったものの中に葉子は事務長の名刺があるのに眼をつけて、身をかがめてそれを拾い上げた。 有島武郎『或る女』より引用
  • 山の手の町には、柿の葉などが道に落ち散って、生暖かい風に青臭い匂いがあった。 徳田秋声『黴』より引用
  • お三輪はその黄色い葉の落ち散ったところをあちこちと歩いて見て、独りで物言わぬさびしさをこらえた。 島崎藤村『食堂』より引用
  • 葉が落ち散つたあとの木の間がほがらかにあかるくなつてゐる。 芥川竜之介『一番気乗のする時』より引用