草ぶかい

全て 形容詞
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  • 半時間すぎたころには、ふたりは墓地の草ぶかい中を分け進んでいた。 トウェイン/鈴木幸夫訳『トム・ソーヤーの冒険』より引用
  • しかし草ぶかい野の禽獣きんじゅうの生態みたいに、眼に見えるものではなかった。 吉川英治『私本太平記』より引用
  • おそらく芭蕉が住んでいた頃は草ぶかい場所だったのだろう。 鮎川哲也『死者を笞打て』より引用
  • 外壁をのぼったとき要した半分の時間で、かれは草ぶかい谷底に降りたった。 R・E・ハワード『不死鳥コナン』より引用
  • 東都で一杯、飲んで草ぶかき狐狸庵まで電車で戻るのは億劫な時がよくある。 遠藤周作『ぐうたら好奇学』より引用
  • でも、わたしはただひとり、この草ぶかい流れの岩のうえにすわっていなければなりません。 ゲーテ/井上正蔵訳『若きウェルテルの悩み』より引用
  • こうして、この草ぶかい海岸に船をつないでいたなわはとかれた。 オウィディウス/田中秀央・前田敬作訳『転身物語(下)』より引用
  • それから幾十年のあいだは草ぶかい野原になっていた跡へ、由井の家の先祖が来たり住んだのである。 岡本綺堂『青蛙堂鬼談』より引用
  • 場所が麻布で、下屋敷であるから、庭のなかは可なりに草ぶかい。 岡本綺堂『父の怪談』より引用
  • そこで私はステープルトン君にすすめられるがままに、草ぶかい小路のほうへといっしょに歩いていった。 ドイル/延原謙訳『バスカヴィル家の犬』より引用
  • 四十歩ばかり離れた向うから、彼の歩いている同じ草ぶかい街道づたいに、四頭立ての箱馬車がやって来るのだった。 トルストイ/木村浩訳『アンナ・カレーニナ』より引用
  • その案内に連れて、千枝太郎は草ぶかい庭伝いに奥の方へ進んでゆくと、昼でも薄暗い座敷のなかに、神々こうごうしいように美しい若い女が坐っていた。 岡本綺堂『玉藻の前』より引用
  • 話しながら歩くうちに、草ぶかい小路が道路からわかれて、沼沢地しようたくちのほうへくねくねと通じているところまできた。 ドイル/延原謙訳『バスカヴィル家の犬』より引用
  • 一エーカーほどの草ぶかい荒れ地のなかに、木造とれんがの別荘ふうの建物がたっていた。 ドイル/鈴木幸夫・鮎川信夫・内田庶・中尾明訳『シャーロック・ホームズ全集(下)』より引用
  • 兄弟が足をすくめて見まもっていると、やがて、佐殿のへやのあたりから、塗りの大笠におもてをかくした姫が忍びやかに出て来て、外に待っている二人の侍女らしい影に守られて草ぶかい夜露の道へ消えて行った。 吉川英治『源頼朝(一)』より引用
  • 彼の旅行の目的は、二週間の予定で、民衆の聖地ともいうべき草ぶかい田舎で休息し、彼をはじめとしてすベての都会人が信じて疑わない国民精神昂揚の現実をまのあたり見て、楽しもうということであった。 トルストイ/木村浩訳『アンナ・カレーニナ』より引用
  • そうして私は二三のヴィラの前を通り過ぎてから、その先きの、真っ暗だけれど、私には勝手の知れた、草ぶかい坂道をずんずん一人先きに降りていった。 堀辰雄『美しい村』より引用
  • それが晴れるのを待ちかねて、父は身ごしらえをして再びゆうべの跡をたずねると、草ぶかい空地のまん中から少しく西へ寄ったところに、第一の穴を発見した。 岡本綺堂『穴』より引用
  • このころは尼子あまこ氏の棟梁とうりよう経久つねひさは出雲守護代の地位を追われ、その敗残の身を中国山地の草ぶかい山のなかにおくっている。 山田正紀『闇の太守』より引用
  • 途中、避難者の群れは見かけなかったが、ハイ・バーネットに通じる草ぶかい小径にかかって、ふたりの婦人と出っくわした。 ウェルズ/宇野利泰訳『宇宙戦争』より引用
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