若若しい

全て 形容詞
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  • それは無垢むくの自分であり、赤いつけひもの八重であり、若若しい母だった。 藤沢周平『又蔵の火』より引用
  • 実に健康な若若しい日の父の姿も、羨ましくその厚い両肩から感じられた。 横光利一『旅愁』より引用
  • 六山代造の妻、優子は小柄なせいか代造の妻と思えぬほど若若しい。 泡坂妻夫『死者の輪舞』より引用
  • 妻を知った頃の私の日記には、毎日気負い立った、若若しい言葉が書き連ねてある。 外村繁『夢幻泡影』より引用
  • 七十九歳の舞台は信じられぬほど若若しかったが、帰国後健康を害し、二年後に肺炎で死亡した。 泡坂妻夫『喜劇悲奇劇』より引用
  • そのあっさりした着付けが、瓜ざね顔の若若しい顔をひき立てている。 藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(上)』より引用
  • 水面に踊り上がった三月の鮠のように、若若しくりんとしていた葉津の姿が目に浮かんでいた。 藤沢周平『玄鳥』より引用
  • 笑っているうちに、多美の母親の若若しく白い顔がなつかしくうかんで来るのを感じた。 藤沢周平『三屋清左衛門残日録』より引用
  • 若若しい木のやうに伸びゆくちからは、ほんとにあの時代に限つて横溢してゐる。 室生犀星『抒情小曲集』より引用
  • 四十を三つ四つ越えたはずだが、若若しい顔だった。 藤沢周平『隠し剣孤影抄』より引用
  • 声も若若しく、とても九十三には見えない。 泡坂妻夫『折鶴』より引用
  • 平井先生の若若しさは少年達にも解るものか、運動場に出ると、私達は競って先生の手にぶら下った。 外村繁『澪標』より引用
  • 世の中には変わった人間がいるものだ、それにどうだろう、この若若しく、恐れを知らぬというか向こう見ずというか、一直線の行動力のみごとさは。 内田康夫『後鳥羽伝説殺人事件』より引用
  • 右は雑木の繁った緩い斜面で、雪解の跡には草の緑が若若しい。 木暮理太郎『黒部川奥の山旅』より引用
  • 其れが感激に満ちたムネ・シユリイの若若わかわかしい心にはナポレオン一世時代の名優が自分に挨拶をした様に思はれた。 与謝野寛『巴里より』より引用
  • 川の瀬も澄んで鮎屋が昨日もつて来ての話では、もう下流でないとゐないと言ひ、このあたりにゐるのは若若しく寂びてゐないからうまさは味いが、かぞへる程しかゐないと言つた。 室生犀星『故郷を辞す』より引用
  • ふきも五十を過ぎたころから髪が白くなったが、どういうわけか顔は若若しく、肌はぴんと張って、藩政のこと、家のことで苦労の多い又左衛門より、いまは年若く見える。 藤沢周平『風の果て(上)』より引用
  • 和田英作君の留学時代の若若わかわかしい写真と近頃のとを比べて「んなに変つたか」と問ふ。 与謝野寛『巴里より』より引用
  • 少し老人じみて見える横顔の眼もとに細かい皺が出来ていたが、まだ眼底の光りは若若しく疲れてはいなかった。 横光利一『旅愁』より引用
  • 矢代はその喜ぶ父の心情を想像すると、今こうしてここで男爵と自分の並んでいることが、すでに孝行をしていることになっているのだと気がついて、思わぬ明るい気持ちの差し込むのを覚え久しぶり若若しい青年に立ち還って来るのだった。 横光利一『旅愁』より引用
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