芳ばしい

全て 形容詞
48 の用例 (0.00 秒)
  • 顔をそこに埋めてしまったら、息がつまりそうな芳ばしい胸です。 豊島与志雄『白い朝』より引用
  • 鶯の音のする方からは、夕方揚げものをする油の芳ばしい匂いも流れて来た。 宮本百合子『日記』より引用
  • 宮内省における地位なども、あまりかんばしいものではなかったらしい。 横溝正史『金田一耕助ファイル04 悪魔が来たりて笛を吹く』より引用
  • 誰の上を聞いて見てもかんばしい話はないやうだった。 金田千鶴『霜』より引用
  • そこには、天から芳ばしい紺の匂いが夢のなかにふりかかって来たような朝があります。 宮本百合子『獄中への手紙』より引用
  • あの芳ばしい春から二番芽の三ツ葉は、庭一面に生えていた。 室生犀星『幼年時代』より引用
  • そのなかで、ただ一つだけ芳ばしくないことがあった。 レスコーフ・ニコライ・セミョーノヴィチ『真珠の首飾り』より引用
  • たぶん、このあたりには芳ばしい金色の花をつけるチャンパカの樹が多いのだろう。 澁澤龍彦『高丘親王航海記』より引用
  • 前者は豆っぽさは少なく芳ばしい香りが特徴だが小豆の風味がやや劣る。
  • 其家で臆病者と云われたのは虚実は兎に角に、是も芳ばしいことでは無い。 幸田露伴『蒲生氏郷』より引用
  • メイハーン氏は初めてこの芳ばしくないアパートの住人の全貌を見ることができた。 クリスティ/松本恵子訳『情婦…クリスティ短編集』より引用
  • 私はその明るい芳ばしい日光の匂いをさえ嗅ぐようにそっと顔を街路の方へさしのぞくようにしたのであった。 室生犀星『或る少女の死まで』より引用
  • 彼は笑って自分の仕事が何であるかを遂に明かさなかったが、余り芳ばしいものでなかったことだけはたしかであろう。 小田実『何でも見てやろう』より引用
  • 彼がロメインに会ったのは、それからよほど経ってからであったし、会見の場所はあまり芳ばしいものではなかった。 クリスティ/松本恵子訳『情婦…クリスティ短編集』より引用
  • 勝つ者は青史の天に星と化して、かんばしき天才の輝きが万世に光被こうひする。 石川啄木『初めて見たる小樽』より引用
  • 日本の農村で酪農をはじめたところはあちこちにあるけれども、実際には、その成績はあまり芳ばしくない模様である。 岸田国士『日本人とは?』より引用
  • 「私の報告といえば、やはり、あまりかんばしいものじゃないんです」ホームズが言った。 ドイル/鈴木幸夫訳『コナン・ドイル ホームズの回想(2)』より引用
  • 洗い髪を大きなバスタオルでぬぐいながら浴室を出ると、家の中には芳ばしいコーヒーの匂いが満ちていた。 大石圭『飼育する男』より引用
  • 裏へも回ってみたが、情況は芳ばしくなかった。 荒俣宏『帝都物語6』より引用
  • かすかに酒の匂いのこもった芳ばしい呼吸、時おり胸をふくらますあの呼吸は、どこへ行ったのか。 豊島与志雄『復讐』より引用
  • 次へ »